ガァガァ鳴いて飛び回りながら、隙あらばと睨みつけてくるカラスを見るたびに、
いつかやられるやろうなという気はしていたものの、
まさかそれが昨日とは思わなかった。
会社からの帰り道である。
イオンの無印でコロコロとタオル買わなあかんなぁ
と呑気に歩いていると、電柱よりちょっと低い軒の上から視線を感じた。
昨日までも数えきれないほどこの視線を感じたことはあったが、毎度なんとかやり過ごしていた油断があったのかもしれない。
朝方、横浜駅の繁華街に、視界が黒々しくなる数の、鳩くらい近付いてくるカラスにさえ狙われなかったのだという自信もあった。
その電柱の下を通り過ぎるや否や、僕の頭頂部はひっぺがされた。
「いっツァ」
という声が反射的に出たのを自覚すると同時に、憎たらしい灰色の羽根が数枚、煽るように目の前に落ちたのを見た。
鳩ならこの生意気な鳥に向かって石でも投げているところだろうが、
昨日はすぐに頭を触って、血のつかないことを確認した後、
打撃が嘴によるものでないことに、安心するのが精一杯であった。
ネットで検索すると、5.6月くらいに襲われやすいとある。
どうやら母カラスが神経質になっているらしい。
過去にいじめた人や、いじめた人に似ている人が襲われるともある。
放出先の見当たらない怒りは、すぐさま自分に似た人へ向いた。
みなさんもカラスには気をつけてください、特に嘴には。