格差社会~日本の一票の格差は平均5倍以上か | あらやす日(本)誌

格差社会~日本の一票の格差は平均5倍以上か

もし、日本憲法の言うとおりに三権分立が確立していたら、
多くの社会問題が解決し、
昨今の息の詰まるような閉塞状況もなかったかもしれない。


昨今、裁判所が逃げ腰になっている最大の事案は、
選挙における「一票の格差」の問題だ。

選挙制度は議会制民主主義の必須の基盤であり、
公平・平等な選挙が担保されなければならない。

しかし、
最近では2009年(平成21年)9月30日の最高裁判決で、
「1:4.86」の格差も合憲(憲法違反ではない)としている。
地裁・高裁の下級審では違憲状態だとする判決を出しているが、
最高裁判所はこれを否定して1993年以降、
一票の格差を巡る裁判で一度も違憲(憲法違反)判決を出していない。
【参考】一票の格差

日本では、
ある過疎地域の高齢者1人の1票が、
ある都会の若者1人の5~7票分のくらいの重みなることさえある。

この一票の格差は、
日本でもっとも深刻な格差問題だといえる。

一票の格差について、
裁判所が常識的な見地で違憲判断をしていたならば、
日本の政治も社会も大きく改善されているだろう。

風が吹けば桶屋が儲かるという突飛な因果関係になりかねないが、
平等で正当な選挙制度の下で、
良識と実行力のあるまっとうな政治家がもっと多く輩出されていたら…。

肥大し越権化して権力集中している行政機構は是正され、
ムダな公共事業の発注は監視され、
赤字国債を1000兆円も発行することはなかっただろう。

先進諸国だったら選挙自体が無効になりかねない格差のある不平等な選挙制度は、
すぐにでも是正する必要がある。

しかし、
誰が是正できるのか?
歪んだ選挙制度で選出された政治家に是正が可能か?

一番簡単な解決策は、
一票の格差をめぐって提訴されている多くの裁判において、
裁判所が行政や政治家に影響されずに、
自立的に先進諸国レベルの良識ある判断(格差が違憲であること)を下すことだろう。

裁判所は、
一票の格差をあくまで「1:1」の完全な平等になるように、
国会(政治家)と行政機関に対して最大限の努力を強いるべきだろう。

どの地域の選挙民の一票も同じ重みになることが理想なのだ。

衆議院では「1:2」
参議院では「1:6~7」
までは問題ではないと最高裁は判断しているようだが、
法のもとでの不平等に裁判所が加担し、
不平等を是認している日本の現実は悲しい。