「自分でもなかなかできない片付けを、子供や孫、友人に始末させたら大変迷惑です。


体が動いているうちに少しずつ自分のことを片付けていって


死んでいくのが大人としてのエチケット。


以前夫(作曲家の神津善行さん)が、『せいぜい思い出の写真は子供止まりだよ。


腕を組んだ爺さんと婆さんの写真がたくさん残っていても、嫌になるし捨てるのも大変。


若い人にそんな手間をかけさせるんじゃない』と言ったのですが、まさにその通りだと思います」


これを仰ったのは中村メイコさん。



これを読んで素晴らしいなと思いました。


本当にエチケットって言葉に感動すら覚えました。



私も自分の父が亡くなったときに片づけをしましたが、私自身もすでに


北海道を離れている身であり、北海道にいる間の1週間位の間に


出来る限りのことをしていかなければなりませんでした。


出来る限りと言うのは、片付けだけではないのです。


銀行だったり、役所やらにいろいろと届けを出したり、保険の手続きをしたり、


家を借りてますから、出払うための段取りから打ち合わせなどもあります。


その間に葬式もこなし、初七日もやり・・・


これは本当にめまぐるしい日々になります。


その上、父の場合は借金等の問題もあり、その辺もどれくらいあるのか、


ないのかなども全部調べなければならず、夜中まで電卓を叩き、その上


アルバム等の整理などもせねばならず本当に寝る暇もないくらいに


大変でした。


我が家の実家は普通にアパートを借りて住んでいましたから、早く


家を空けなければ今度はその一か月分の家賃も子供たちが払わなければ


ならなくなるのです。


それで私たちは家の整理まではとてもじゃないけど手が回らないので


大事なものだけ最初に確認をして、あとはそういう専門業者の方に


来て頂いて家のものを全て処分していただきました。


これでも10万以上は掛かりました。


こういうお金も残ったもの(子供)が払うことになる場合が多いと思います。



一軒家ならもう少しのんびりと出来たり、自分が親の近所に住んでいれば


まだいいのかも知れませんが、今の時代だと親の近所に住んでいるとか


同居しているなんてご家庭も随分と減ってきているのではないでしょうか?


そうなると、どうしても業者にお願いするより他ないケースが多くなると


思われます。



ですから、少しでも負担を減らすためにも出来うる限りの身辺整理は


ある程度になってきたら中村メイコさんのようにやっていただけると


ありがたいと子供としては思います。


子供にとって親のものを捨てるという行為は忍びないものです。


子供だってなかなか捨てられずになってしまい、全く子供も誰もが


使わないのに持つ羽目になる場合もあるでしょう・・・


ですから、親が覚悟を決めてきちんと整理をしていただければ


子供も処分するさいに助かるなと思うのです。



そして、子供から親にはこの手の話はなかなか言いづらいものです。


ですから、親の側がエチケットだと思って率先してやっていただけると


お互いにいいのかなと思ったりもします。



私も、ある程度の歳になったら子供のためにも自分のためにも


メイコさんのようにすっきりとした状態にしていけたらと思います。


もちろん、今も転勤族ですからなるべく不要なものは持ち歩かぬように


都度処分しておりますが、それでもやっぱり開けないダンボールが


いくつかあります。


こういうのもちゃんと処分しておかないとね・・・



でも、このメイコさんのすっきりとした考え方はとても共感できます。


テレビでも芸能人の汚部屋を観る度に驚いてしまいますが、


あのような状態にして死んで子供たちに迷惑だけはかけたくないと


つくづく思います。


家に使いもしないものを勿体無いと残していても、死んでもっては


いけません。子供に手間をとらせて面倒がられるだけですもの・・・



こういうのを読むと、また掃除頑張ろうって思っちゃいます。