サン・セバスティアンという街を訪れたことがある。
そこには日本が学ぶべきところが相当あった。
まずはサン・セバスティアンという街を紹介して、その「工夫」をお伝えしたい。
サン・セバスティアンは人口わずか18万人の小さな街だ。(渋谷区の人口より少ない)
大西洋に面したスペイン・バスク自治州にある。
その小さな街に、驚くべきことにミシュランの三つ星レストランが3店、二つ星が2店、一つ星が4店もある。
人口1人あたりのミシュランの星の数では、当然ダントツの世界一だ。
サン・セバスティアンが世界に誇る美食の街となったのは、実はわずか10年余りの話である。
かつてこの街は主立った産業もなく、観光の目玉となる世界遺産や美術館もなかった。
そこで集客の目玉として「美食」に焦点を当てた。
しかし、山の幸も海の幸も豊富な場所ではあるが、ただそれだけでは他の街と争うことはできない。
そこで彼らが90年代に始めたのが「ヌエバ・コッシーナ」と呼ばれる食の運動だった。