昨日は、予報どおり、暖かい一日だった。

予定どおり、朝から農作業。

久しぶりに畑の植物たちとじっくり向き合う。

ニゲラは、１１月からほとんど成長していない。ビニールで被っていたせいか、弱っていない。霜柱のせいで、表面の土はふわふわ。　混みあっているのを間引く。　ビニールトンネルは少し開けておこう。

１２月にたくさん売れ残った球根が、クリスマスセールのスーパーの片隅で半額セール。　もう球根はとっくに植え終わっていたが、このまま捨てられると思うと不憫で、買って鉢に植えておいた。その芽出し球根を鉢から土に移す。

河津桜は、一昨日はまだ芽が硬そうだったが、今日はふっくらしていてびっくりした。一気に春の体制に突入か…。パンジーも心なしか、花が増えた。

作業をしながら、ウクライナのことを思う。　

ウクライナの人々は、いきなり軍が侵攻してきて、これまでの日常が断ち切られ、身ひとつで家を捨て、寒空の下を逃げている。

宣戦布告しなくても戦争だ。プーチンはNATOがそんなに脅威か。　アメリカや西側諸国は経済制裁で報復したが、これからどうなる？　都市の近くの主だった軍事施設は破壊されて、民間住宅もあちこち爆撃された。

武力を用いる者は、平和について考えない。

プーチンにしろ、バイデンにしろ、政治家は「平和とは何か」という哲学を持たない。　観念的に戦争の脅威を語り、そのために経済や武力によって相手を制圧することだけしか思わない。

そういう政治的な一元主義が正義だとし、「平和」は観念的だと決めつける。

「平和」とは何か？　平和とは、あたりまえのことがあたりまえに行われること。植物は、春になるとその準備をし、私たちにも見えるように、芽をだしたり、春の緑色に色を変化してくれたりする。　

柳宗悦（やなぎむねよし１８８９～１９６１）は、１９２０年、日本が韓国を併合した年に、『朝鮮の友に贈る書』という本を書いて、国家に異議を唱えた。

私は武力や政治には少しだに信仰を持たない。それは国と国とを結びはしない。人と人を近づけはしない。古往今来これらの道を通して内から愛し合った国と国がどこにあろう。政治や軍力の平和は利害の平和に過ぎない。さもなくば強制の平和に過ぎない。私は真に朝鮮とわが故国との間がかかる関係に終ることを欲しない。貴方がたも貴方がた自身の武力や政治に信頼をおいてはいけない。かかる力はどの国であろうとも人間の心を温めはしない。一国の名誉を悠久ならしめるものは、武力でもなく政治でもない。その宗教や芸術や哲学のみである。

そして柳宗悦は、民主的工藝＝「民藝」という言葉を作って、仲間といっしょにせっせと器をつくった。平和を実践的な運動にした。

平和を実現するためには、特別なことをしなくてもいい。あたりまえのことをあたりまえにくり返す。それが困難になれば、あたりまえになるように意思表明し、勇気をもって行動する。立ち返るのは当たり前の日常だｌ

あたりまえというのは、社会通念ではない。　もっと普遍的なこと。人間は誰でも平等、とか、人を想う情愛とか、人が自由であり、誰とでもつながることができるとか…。

戦争を望む者は、それらのものを強制的に排除する。　禁止し、検挙して閉じ込める。

日本にいる私たちは、爆撃を恐れて、いますぐリュックを背負って逃げ出さなきゃならない状況ではない。

でも、当たり前の平和があるかというと、かなりヤバい。

「集団的自衛権」とか、「積極的平和主義」とか「新しい資本主義」とか、　

「敵基地攻撃能力」…。これが平和か。

今の憲法は、戦争を経験した人々の涙と禍根から生まれた。　７０年以上経って、今の政権は憲法改正を急いでいる。　

なぜ、この憲法が生まれたか？　今の私たちはどうなのか？　これからの人たちにとってどうなのか？

一度、憲法を読んでみてください。時間があれば自民党の憲法草案も。そこからあなたの平和は始まるのです。

柳宗悦は、朝鮮の茶碗をみて、釉薬の線に朝鮮の人々の痛ましい歴史を想って、日本の軍国主義化に一人立ち向かった。当時の状況では暗殺されていても不思議でない。

柳が大事にした朝鮮の白磁のつぼ。実用品。柳は、こんな何でもない実用品に高い美を見出した。

言い難いもろもろの怨みや悲しみや、憧れが、どれだけ密かにその線を伝って流れてくるであろう

めめしいか？　感情に流されているか？　人の心のなかから宗教は生まれ、芸術は美に昇華させ、哲学は自分との対話を問うた。

辺野古の海を埋め立てる土に、沖縄南部戦線で犠牲になり放置された人たちの骨がたくさん混じっているという。　私たちに元来備わっている心が、ザワザワし、居たたまれなくなる。　

平和とは人を思いやること。　涙もろい情愛が平和をもたらすのだ。

最後に、ウクライナの人たちを支援するサイトを紹介します。TVでは寄附はウクライナ大使館と紹介していますが、こんな直接サイトもあります。

ウクライナ危機メディアセンター

あなたはロシアの侵略|に対してウクライナを助けることができますUACRISIS.ORG　

ＣＡＲＥ➡ウクライナを支援している人たちを支えるサイト

UKRAINE CRISIS FUND: Urgent aid for 4 million — Give now (care.org)

国民難民高等弁務官事務所（ＵＮＨＣＲ）

マッチ:あなたは避難民の家族|を助けることができますUNHCRのための米国 (unrefugees.org)

情愛と平和