国会も開かず、総裁選を１か月もやって、岸田文雄内閣が発足した。

所信表明を聞いても、パソコンの壁紙程度の軽さ。これから何を具体的に進めるのかさっぱりわからん。　あるいは、これまで評判の悪かったレストランのオーナーが代わって、新しいメニューを見ている感じ。

たぶん、美味しくない。　厨房のメンバーも変わり映えしないし…。たぶん不味いのだろう。

国会初日に、入ってくるニュースもその予想を裏切らない。「新しい資本主義」は、TVで金融所得課税の強化を「当面考えていない」と明言した。アベノミクスのトリクルダウンと同じで、「新しい」のか？

給与所得と違い、金融所得は一律２０％の税収。総裁選で、その税額率を増やして中間層や低所得者に配分するという政策をアピールした。それで株価が大きく下がった。

年間所得が１億円を超えると負担が軽くなる現状も何も変わらない。　投資家は安心したのか、株価は持ち直した。海外では期待薄で下がった。

　その他、モリ・カケ・サクラは再調査しない。森友の公文書改ざんで夫を亡くした赤木雅子さんが岸田総理当てに「再調査してください」と手紙を出したが「森友は再調査しない」。

核廃絶問題も、地元の広島市民をはじめ、サーロー節子さんも手紙で、

「広島出身の首相として核廃絶を進めるべきだ。来年の第１回の核禁止条約会議には、オブザーバーとして参加を」いう訴えにも、今のところスルー。

皇位継承問題も「女性天皇には反対」。

選択性夫婦別姓問題も「家族の一体感の観点から、もう少し議論を続ける必要がある」。

日本学術会議の任命問題も「再任命しない」方針。

気候変動問題については、総裁選討論会で、高校生に対策を聞かれ、答えたのが「電球はLED電球なら電力使用量は４分の１」「シャワーよりお風呂の方がお湯の使用量は少ない」というもの。

気候変動問題は、電力、つまりCO2を減らすために国のトップとしてどのようなエネルギー政策をとるのかということを高校生は訊ねているだ。

石炭、石油などの化石燃料に依存した経済を、太陽光や風力などの再生可能エネルギーにどう転換していくのか？　それに対してシャワーや電球レベルでしか答えられない政治家とは何なのか？

どこが、「新しい」のだろう。「人の話を聞く男」の中味は何だ。聞く相手はつまりアベ・アソウ・アマリ？　意見を折衷したり、バランスをとったりしていると、わけのわからない政策になり、消耗するだけで続かない。

そりゃ、タカイチ政調会長のほうが強いワ…。　アベノミクスのラベル取り替え「新しい資本主義」は、じきに「サナエノミクス」に取って代わられるだろう。

あっという間に総選挙。　しぶしぶ不味いレストランで注文することはない。新しい店を探すのだ。　政権交代しかない。　３か月も国会を開かないという憲法違反をして、総裁選には１か月。国会開いたら、所信表明と代表質問だけの３日間。　その間に漏れてくる政策は、これまでと変わらない。これで今の政権党に投票する方がどうにかしている。

今の高校生から大学生あたりの世代は、コロナ危機もあって、政治的意識が高い。気候変動、ジェンダー、社会保障…についても危機意識が高い。　このままでは、現在も将来も、彼ら、彼女らの安定した生活を望むことができない。　ちゃんとした仕事、住まい。結婚、親になること…何をとっても不安定で、それは、本人の努力では改善しない。　人生の勝ち負けは生まれた環境に固定されるというのは政治の問題だ。賃金の上昇、社会保障は新自由主義の政治では「自己責任」とされている。

１％の富裕層と９９％の奴隷化した労働者。そういう民主主義に疑問を持ち始めたのだ。　コロナ禍でいちばんの被害者は、若者、女性だ。

私の周りにも、リモートワークになり、収入不足でバイトを掛け持ちし、そのバイトの給料が払われなかった…というような若者がいっぱいいる。

外国ではジェネレーション・レフト（左翼世代）と言われているが、資本主義から目を背け、社会主義を指向する若者が増えた。　ガラケーなんぞ縁のないデジタル世代だ。デジタルコンテンツを駆使して、資本が入らない協働的な生産活動や、助け合いの仕組みをつくることが可能だ。

そういうコモンは、今の自民党のような資本家の利害に目がくらんだ政治にとってはいちばんの脅威になる。

若い人に選挙に行ってほしい。

気候変動という危機にLED電球の使用を説く、昼間の電球のような役に立たないリーダーは必要ない。　親や爺さんたちのアドバイスなんも、ピンボケもいいところ。会話は成立しない。あまりうるさく言うなら、それじゃ過去に戻ってもういちど今が少しでもマシになるように、人生やり直せと言い返そう。

私は、土曜日に自転車同士の衝突事故で、私は重量１０．５キロのクロスバイク、相手は子どもを乗せた２５キロの電動自転車で、見事にぶっとばされて地面に叩きつけられた。打った脇腹が痛くて２日ほど動けない。　今日、肋骨のレントゲン検査を受けるために整形外科に行く予定。

電動自転車の歩道での暴走はどうにかならないか？　

あれはもう自転車という乗り物ではない。自転車モドキ。

体力使わないでも軽々とスピード出るのは、世襲議員の政治家モドキのようだ。　免許もスピード制限もなくて、そこのけそこのけで歩道では王様だ。

私には「飛び出してくるとは思わなかったから」と自己責任を押しつける。住宅街の車止めをすりぬけて、歩道を横切ろうとしただけなのに…。

まぁ、ケガには慣れてるので、どうにか日常は送れるが、プールはドクターストップだろうな…。　　若い知り合いに選挙に行けよと電話かけるかな？　

暴走電動自転車