近年、医療とその周辺の技術が非常に高度化しています。そのため、医師や看護師のみならず、理学療法士や作業療法士といった医療従事者の仕事も高度化しています。このような医療環境の中では、それぞれの専門家が協力し合って患者さんの治療やリハビリに取り組む必要が出てきます。これがチーム医療です。

チーム医療では、各専門家が共通の総合目標を設定し、それに必要な個々の目標設定をしなければなりません。この総合的な目標を文書化したものが、総合実施計画書です。この内容はチームメンバーだけではなく、患者さんやその家族にも周知して協力してもらいます。

チーム医療を円滑に推進するためには、情報共有がなければできません。情報共有する手段の一つが、電子カルテを代表とする文書の電子化です。電子化された文書をチーム内で共有することで、タイムリーに更新された情報を見ることができます。しかし、これだけでチーム医療が円滑に実施できるわけではないのです。

そこで、情報のすり合わせや今後の方針をどうするかなどを打ち合わせる必要があります。そのための会議を、医療カンファレンスといいます。医療カンファレンスでは、単に情報を確認するだけではなく、各医療従事者がそれぞれの立場から忌憚のない意見を述べることが大切です。

一方で、それぞれがお互いの専門技術を尊重しあうことも大切になります。このような姿勢で活発な議論を行い、チームが一丸となって掲げた総合目標の達成に向かって進みます。医療の高度化が進めば進むほどチーム医療が重視され、医療カンファレンスの重要度が増していきます。カンファレンスの重要度については、参考サイトにもまとめられているので併せてアクセスしてみるといいでしょう。