2024年9月に見た映画の感想です
あらすじも書いてあるのでネタバレしてるかも！
侍タイムスリッパー
面白いと噂になっていた自主制作映画。
やっと全国で見られるようになったので見に行きました。
幕末の侍が現代にタイムスリップしてしまい、京都の撮影所で時代劇の斬られ役をやっていく話。
会津藩士の高坂新左衛門は長州藩士を討つため京都のとある寺の前で待ち伏せるが、斬り合い中に落雷に合い気がつくと見知らぬ町にいた。
京都にいたはずなのに町の人が江戸と言っているのを聞き首を捻るが、そこは時代劇撮影中のセットだった。
撮影クルーたちに侍役の俳優と誤解されたまま冒頭の寺の住職夫婦と剣友会の師匠に世話になる。
故郷では粗食だったので食べ物に感動したり、140年前に幕府滅亡していたことにショックを受けたり。
斬られ役としてそれなりの評価を得られるようになったころ、10年ぶりに時代劇に復帰するという俳優風見恭一郎から共演の指名があり、会ってみるとかつて襲撃した相手である山形彦九郎だった。
風見(山形)は30年前にタイムスリップしていて同じように斬られ役から始め時代劇スターになっていた。
高坂にとってはつい1年ほど前のことで気持ちに整理がつかず一時は断るが、助監督山本優子や風見の時代劇にかける熱意を知り共演することに。
最後に山形との決着をつけるべく真剣での殺陣を提案、風見も同意する。
異様な緊張感の中、一発勝負の撮影が始まる。
セットに現れたせいで幸か不幸か役にのめり込んでいる役者としかみんなが見ないから、本身(真剣)を持ち歩いてるのに警察沙汰にならないで本当によかった！
普通ならもっと怪しむと思うが、スタッフが時代劇バカだったようだ。
高坂が現代の様子に戸惑うところはコメディなんだけどそんなにしつこくはなかった。
会津出身という設定なのでリアクションが薄く忍耐強かったのがよかったのかも。
そして最後の殺陣が圧巻だった。
構えて向き合い静止する。最初の一手が出るまでおそらく2〜3分、無音のまま。
これが本当に長く感じた。
カメラワークは固定なので躍動感はそれほどないが、時代劇の殺陣へと斬られ役の故福本清三さんへとのリスペクトが感じられた。
ちゃんとSFらしいオチもついてたし。
アビゲイル
誘拐したのがヴァンパイアだった！？
もう皆殺し待ったなしだよね。
R15にふさわしいスプラッターだった。Oh……shit……ブシャーみたいな。
犯罪グループがバレエレッスン後の少女を誘拐し郊外の豪邸へ監禁する。
屋敷で待っていた依頼人のランバートが告げたのは、その父の大富豪から5,000万ドルの身代金を手に入れるため少女の身柄を一晩監視せよとのことだった。
足がつかないようにお互いに素性は明かすなと言い、しかし匿名なのは不便だろうとランバートは適当に命名。
看護役の女がジョーイ、実行リーダーの男がフランク、用心棒の男がピーター、ハッカーの女がサム、狙撃手の男がリックルズ、運転手の男がディーン。
外部との連絡は禁止だと携帯電話を提出させてランバートは屋敷を出る。
素性を探るなと言われていたのに色々推測しているうち大富豪は裏社会で絶大な力を持つラザールと判明、次いで1人キッチンにいたディーンが首を落とされた死体で見つかる。
フランクがこの話から降りると言い出し玄関に向かうが、頑丈な鉄の扉で封鎖されており、窓も塞がれて監禁される。
出口を探す途中、リックルズも何者かに惨殺される。
解除の方法を教えろとフランクはアビゲイルに迫るが、庇うジョーイと怯える(ふりの)アビゲイル。
もめているうちにアビゲイルはバレリーナ・ヴァンパイア(踊る吸血鬼)の正体を現し次々に襲いかかる。
エンドロールでディーン役アンガス・クラウドが亡くなっていたことがわかる。
どうやら精神的に病み薬物中毒のため自宅で亡くなったらしく、これが遺作となる。
ヴァンパイアにニンニクと十字架は効かないが日光には弱かったね。爆発四散する。
図書室の明り取り窓からの光を鏡に反射させてしもべを粉砕できた。
冒頭のバレエレッスンの時もすでに夜だったかなぁ。
監禁された誘拐犯たちは報酬に釣られて集まっただけなので、互いに信用していないし全く連携は取れていないのでハナから絶望的。
アビゲイル役アリーシャ・ウィアーのバレエが体も柔らかいしなかなか上手だった。
でも吸血鬼姿で叫ぶ様子とか血まみれになってチュチュで階段の手すりを走る姿とかはかなりキモイ。
尖った牙がマウスピースを装着しているせいだと思うけど、口元が強調された野獣みたいに出っ歯気味になるのが難点だ。
血を吸うだけかと思ったら結構食い荒らしたりして行儀が悪い。
何百年も生きている種族にしてはエレガントさに欠ける。
