7月の定例会が10日に行われました。今回はヘナ染め講習、体験会を、ヘナも扱うメーカーさん、
naiad ナイアードさんにお願いしました。
APU会員の雪子さんが、からだを張ったモデルをしてくださいました。
ナイアードの武元さんに、木藍入りヘナを使って髪染めするためのノウハウを細かく伝授していただきました。
ヘナが髪を染めるメカニズム、ヘナの特性や、ケミカルなヘアダイと比較したときのメリット、デメリットなど、ヘナを知り尽くした武元さんならではの、細かい説明に、参加者全員が唸るばかり。
染める前の雪子さんの頭頂部。
光の加減でわかりにくいかも知れませんが、根元までしっかり、かつ頭皮には色が付着せずに綺麗に染めることができました。
この後、少しずつ色が定着してくるのも、ヘナや木藍の特徴です。特に木藍は染めた後の取り扱いでも仕上がりに差が出ることも教えてもらいましたよ!
この日は、ナイアードさんが取り扱う商品についてのお話も伺うことができました。
これはモロッコの市場の様子。
市場では、ハーブやスパイスと一緒に、石鹸やガスールも売られていて、各家庭に伝わるオリジナル化粧品のレシピがあるのだとか。
モロッコは身の回りにあるもので、スキンケアも手作りするのが当たり前という、今では珍しい国なんですね。(APUの魔女たちは身の回りのもので手作り派が多いですけどね・笑)
そう、ナイアードさんは、この点に実にこだわっていらっしゃるようです。化粧品は本来、身の回りにある素材でつくるもの。
これはアルガンの実。
モロッコの砂漠地帯に生息するアルガンは、豊富な油を含むため、燃料として乱伐され、枯渇するのではないかと危惧されたときもあったとか。
アルガンの種子の中にある胚から取れる油は、食用にしても外用しても優れた効果があるのはすでにご周知の方も多いはず。
このアルガンの実を機械で粉砕すると、いいオイルが取れにくいそうです。
そこで現地の女性に手作業で実を割る仕事を担ってもらったそうです。モロッコでは女性が資金的に自立するのは難しい地域なのだそうですが、こうすることで、女性のための仕事もできるように。
また、実を粉砕した後の殻などは家畜の餌となり捨てるところがひとつもないそうです。
アルガンを使った石鹸は、素材の良さを生かすためのコールド製法。これもすべて現地の方の手作業によるものだそうです。
石鹸作りで汚れたボールや道具は、クエン酸で中和したのちに(石鹸はアルカリなので)、工房の外にある浄化池に排水されます。ここにはパピルス、ホテイアオイ、睡蓮などの植物が植えてあり、この植物による浄化システムを利用した後に、土に還るのだとか!!!
今年収穫されたローズ。
ナイアードさんでは朝摘みばら水というローズウォーターも出していますが、これがまた、とってもいい香りなんですよね。今年収穫されたローズは、すでに蒸留されたそうですが、只今熟成中だとか(ハーブウォーターは少し熟成させた方が香りがよくなります)。
このローズはモロッコの砂漠地帯の中に川が流れている地域のもの。限られた農作可能地帯は、昔から伝統的にパーマカルチャーに近い農業形態が実施されているのだとか。その貴重な畑を守るために生垣として植えられているのがこのローズたち。
かつて海外の大きな企業がこのローズを安く買おうとここの村人たちに圧力をかけた経緯があるそうですが、豊かな畑の実りを象徴するこのローズは、村人たちの誇りでもあるのです。彼らはその大きな現金収入に屈することなく、このローズを守りました。
ナイアードさんは、この村人たちの誇りを尊重し、伝統的な循環型の有機農法にこだわることで幸せなサイクルを確立してくださっています。
こちらは、ビーズワックスリップクリーム。
こちらはネパールの野生のミツバチの蜜蝋と、ヒマワリオイルをベースに作られたもの。容器は現地の木工職人さんの手作りです。
この蜜蝋はヒマラヤオオミツバチの巣から取れるものですが、ヒマラヤオオミツバチも乱獲により2004年頃から生息量が減り始めたようです。自然との調和を考慮しつつ、現地の人たちの文化や暮らしも守るため、ナイアードさんは、ここでも多くの提案をしていらっしゃいます。
詳細は、naiad ナイアードさんのHPをご覧いただけると嬉しいです。それぞれの商品の「ものがたり」、熱い思いが伝わってきます。
ランチ後、残ったメンバーで。
本日企画を担当してくれた魔女広子さんが、ナイアードさんはじめ、こだわりのエコ雑貨の業者さんとのお取引も取り次いでくれました。個人事業主が多いAPUメンバーには、こういった嬉しいメリットもあるんですよ。
新規会員、随時募集中です!プロ、アマ、こだわりません。植物療法に情熱と好奇心をお持ちの方、ぜひご一緒しましょう!!
投稿者:奥村 有香理