昨日、進藤兼人監督のインタビューを見ていて、

とても素敵なお話を聞くことが出来ました。


99歳にしてメガホンを取り続けてらっしゃる監督。

今回の作品を最後と公表されてはいますが、

「映画にはまだまだ携わり続けますよビックリマーク」と、

新たな作品の可能性もある、そんなバイタリティを感じました。


インタビューでは、映画のお話もさることながら、

人生の伴侶であった女優・乙羽信子さんとの人生も語られました。


初めての出逢いから27年、やっとお二人はご夫婦になられたのですが、

それから一緒にいらした時間は16年余り時計


結婚に至った時のお二人の会話も素敵な、

映画人と女優という言葉のやり取りだったのですが、

私が胸を打たれたのは、乙羽さんが逝かれた際のコトでした波


約ひと回りの年の差でらしたお二人。

乙羽さんは、ご自身が監督を旅立たせる役目を担うものと思ってらっしゃいました。

しかし、彼女はがんに侵され、先に逝かなくてはならなくなった、

その旅立つ瞬間の彼女の言葉です。


「あなたの目が見えなくなったら、私は女優を辞めて、

あなたの手を引いて生きていこうと決めていたのに・・・。」


そう想い半ばに伝えながら、監督に手を握られ昇っていかれたそうです。


愛するパートナーは、自分自身が看取ると決めてらした乙羽さん。

それがままなくなり、最後の最後にその無念を告げざるをえなかった時のお気持ちは、

どんなだったのでしょうね。


さぞかし残念なことだったろうと想像します。


しかし、それほどにまで一体化したいと思える相手と出逢い、

共に過ごすご縁を得ることができた事は、

とてもとても幸せだっただろうな音譜


人生の素敵さ、儚さ、深さを改めて感じたお話でした恋の矢