比叡山延暦寺を訪れると境内の案内があります
根本中堂のある東塔、釈迦堂や、最澄さんの眠られる浄土院のある西塔、修行の地と言われる横川(よかわ)
そして、神坂(みさか)と呼ばれるところが岐阜にあります
 
神坂は修行の地ではなく、布施院(チャリティ施設)のあったところです
なぜ離れたこの地にあるかというと神坂峠にあります
 
神坂峠は滋賀から東北へとつながる幹線道路 東山道にありますが
あまりにも急で険しい峠道で
ヤマトタケルノミコトも山の神が白鹿に変じて襲われたとの話もあります
神坂峠とは荒ぶる神の坐す峠と言う意味です
 
その急峻な道に最澄さんが驚かれ
旅人のために岐阜側と長野側に布施屋を作られました
岐阜側は現在比叡山延暦寺の老人ホームとなっています
 
そして、長野側の広拯院(こうじょういん)は信濃比叡根本中堂となっています
参拝の日は雪でした 

最初に広拯院の跡地として比定されている
月見堂を拝ませていただきました
本来は薬師如来をまつる薬師堂であったようですが
文人たちが月見に使うようになり月見堂とよばれるようになり
現在はお不動様が祀られています
 
 
そして根本中堂
2005年に建てられた新しいお堂です
落慶式には瀬戸内寂聴さんもお迎えになられたとのことです
 
新しいといえど特別なお堂です
比叡の呼び名をいただき
比叡山延暦寺のシンボルでもある不滅の法灯をいただいています
 
本堂には天井絵が一面に描かれていました
美大生によるものとのことです。
 
そして、ご本尊の薬師如来像
不滅の法灯の明かりでお線香を点けさせていただき
拝ませていただきました
胸がやわらかくなりあたたかいイメージが浮かびました
 
 
比叡山峯道にあるのと同じ最澄像です
その後、神坂峠は難所のため
木曽谷への迂回がメインロードとなりましたが
現在の中央高速道路はトンネルとして同じルートを通っています
いまも最澄さんはここから見守ってくれているようです