女人高野。
真言宗の本山 高野山金剛峯寺は修業の場で
女性は高野山へは入れませんでした
 
女性の参詣を許された
九度山 慈尊院や、室生寺に救いをもとめたのでしょう
 

宀一山(べんいちさん)室生寺

高野山と同じ山岳寺院です。

 

参詣の朝には雪がうっすら降り
まだ誰も太鼓橋を渡られていませんでした
雪の室生寺で思い出すのは土門拳です。
古寺巡礼で室生寺を撮るのに、近くの旅館に泊まり数日を雪待したといいます
 
参詣の時間にはお寺で雪よけをしていただけていました
 

 
 
とはいうものの、凍っていてやや滑りながら歩を進めていきます
 
室生寺の金堂。
金堂には釈迦如来を中心に国宝が集まっているのですが
入った時に圧倒されました
その存在感はただただ惹きつけられます
 
日本一美しいと言われる五重塔
わずか16メートルという日本最小の五重塔です
階段下からの見上げると小さを感じさせません
 
五重塔からの奥に奥の院があります
雪でのぼるのを躊躇していたのですが
嫁様がせっかくというので登りました
階段は段差こそ小さいものの続いていきます
 
階段途中に上からこちらを眺めるような地蔵様がいます
「早くきなさい」とでも言っているのでしょうか
 
階段を登りきると
行きも絶え絶え、足もガタガタです
 
奥の院の一角に弘法大師空海を祀った御影堂があります。
ふと、五木寛之の百寺巡礼を思い出しました
90歳の女性が50年近く雨の日も、雪の日もここまでお参りにきたと
そんなにお参りをする理由は「辛いことがあった」と言っていましたが
それだけでは心の求めるものがあったのかもしれません
 
スピリチュアルも、宗教も含め
信仰とか求める人のことをご利益欲しさとか、心の弱さとか言う人がいますが
そういうことだけでは語り尽くせないものがあります
そこを感じていくことで自分の心のやすらぎや揺れないものに触れられるような気がします
 
 
この岩の風景が室生寺の原風景のような気がします
そういえば、五重塔には室生の竜神が封じ込められてるといいます
龍神=自然神が住まう寺でした