知ってる人は知っている、知らない人は知らないだろうが、私は上海でサービス業をやっている。
簡単に言えば人材紹介業である。
この会社に入って、もう丸4年経つし、その間に新拠点を2か所も立ち上げたし、専門家面するつもりはないが、かなりの経験をしてきたと自分では思っている。
しかし、基本はしがないサービス業である。
さて、本日、某社で午前11時に面接が予定されていた。
日系の会社で、仕事の内容は営業。
候補者は若い中国人男性で、昆山から高鉄に乗って、自腹面接。
事前に余裕ある時間の切符を買ったようなのだが、ご存知のように本日の上海は稀に見る豪雨であらゆるところが水浸しで、高鉄のダイヤもかなり乱れた模様。
予定の電車に乗ったものの、上海着が遅れ、急いでタクシーに乗ったものの、大渋滞でまったく進まず。
なにせ本人は昆山の田舎者・・・もとい純朴な青年なので、上海の地下鉄には疎く、迷わないようにと思い、タクシーを使ったらしい。
ということで10:30ころ、当社に「面接に遅れそう」という連絡をしてきた。
こちらから企業に連絡したところ
「面接遅刻は言語道断。 面接取り消し」
この企業の窓口は日本人の若い副総経理。
担当のコンサルタントが、慌てて私にとりなしを依頼してきたので、私からも電話で、再考を依頼するも、にべもない。
「いかなる事情があれ、面接に遅れれば100%採用は無いので、会うだけ時間の無駄」
とのこと。
もちろん、面接をするしないは企業の判断だし、こちとらしがないサービス業ですから
「あんた、それはあまりに度量が狭いんじゃないか!?」
と言えるはずもなく、かわいそうに件の青年は面接を受けられず。
うちのStaffも気の毒がって、弊社に来てもらい、他の求人を紹介したが・・・
しかし、これはあまりと言えばあまりの仕打ちではないだろうか・・・
上海在住者が、遅刻するのは言語道断だが、身銭を切って予約した切符に乗った遠方からの面接者を、こういう形で一刀両断に門前払いするのは、日本人として、僕は品格が無いと思う。
事情がどうあれ、面接に遅刻したら、採用はしない。
100歩譲って、これは判断としてはアリとは思う。
彼もよっぽど運が無いというか、年に一度あるかないかの天候が面接日に重なるのは、そういう運命だったとあきらめるしかない。
しかし、せめて会うべきではないだろうか?
武士の情けではないが、わざわざ遠方から自腹で自社に面接に来てくれる者に対する、それが礼儀ではないだろうか?
ま、そういう事を言ってもわからない人らしく、この日本人副総経理は、うちのStaffには非常に評判が悪く、彼らは口々に
「今後は、もう紹介はしない!」
と言ってますが・・・まぁ、僕らはプロだから、そういう判断は良くないよ、と言いつつも、僕も現場への指示としては
「担当の日本人副総経理は、こういう性格の人であることは今後紹介を予定する候補者には必ず事前に説明してください」
という指示は付け加えた。
これで、この会社に応募する候補者は激減することは間違いないので、実態としては、もう候補者を推薦することはないだろう・・・
ついでに、その会社の日本本社の偉い人にも、今日の件は報告しておきましたが・・・
若い日本人が不遜な態度を我々に対して取るのは構わない。
しょせん、我々はしがないサービス業なので、日頃のストレスやらうっぷんを晴らしていただいて、スッキリしてもらえるならサービス業としては本望である。
でも、やはり日本人としての品格は保ってほしい。
もしも、みなさんの企業でも優秀な中国人に来てもらいたいなら、こういう品格の無い不遜な態度を取る若手駐在員をまずは一掃すべきであるし、
読んでるあなたが若い駐在員なら、反面教師としていただきたい。
そして何よりも件の青年が、日系企業が全てこうだと思わないことを祈るばかりだ。