私は、長年おかしいなと思っていた症状が、交通事故に遭う事で一気に悪化して脳外科の開頭手術を受けました。今年で丁度、三年になります。
産まれてこの方、手術どころか、入院もしたことが無かったから、当時の私のビビり方はハンパ無く、あまり記憶にありません。
ここのブログには沢山の闘病記があります。私も別立てで書いていましたし、もちろん、同じ手術を受けた方のもガッツリ読んでいました。アメブロの闘病記が無かったら私はどうしていたのだろう、、とさえ思います。
ネットに様々な怖さもある反面、何万人に数人、などの難病などになってしまい、マニアックな手術を受ける事になったりした時に、やはりこのアメブロでの情報はとても助けになりました。
脳外科手術をした場合、手術の成功可否の後、術後の創部の痛みが出るか出ないか、、と言う大きな分かれ道があります。
残念ながら私は前者、目が覚めてから頭が割れるほどの頭痛に苦しみました。もちろん、痛み止めはしてくれますが、驚く事にそれは術後の翌日のみ、で、そこからは、本人次第。言ってみれば、
痛い原因
は、判明しているから、飲む、、飲まないは自由です。
と言うか、基本、飲ませてくれないのです。それには明確な理由があります。傷の痛みを和らげるのは痛み止め。で、痛み止めと言うのは飲み続けると慣習となり心理的に飲まないと痛い、と言うことを脳が覚えてしまい、長く飲み続ける事になり、副作用として胃腸を壊す事になるのです。
なので、術後翌々日から、基本、痛み止めは申告制。本当に我慢出来ない寝る時などに、だけ飲ませて貰えます。
最初、理由は頭でも分かって居たけど、看護師さんの愛の鞭は辛かった。でも。
はなさん、痛み止め飲まずに4時間過ぎたよ
とか、
今日は、朝飲んでから8時間飲んでないね
とか励ましてくれます。その間私は死ぬほど映画やお笑いを見て痛みを忘れようと思いました。
そしてとても大事な事に気が付きます。やはり、脳にはクラシックが、それも複雑な音が混ざっているオーケストラが良い、と言う事。なのでYouTubeで好きな指揮者のオーケストラの動画ばかり見ていました。オペラも産まれて初めて死ぬほど見ました。
個室に来る先生や看護師さんは、
はなさんは、高尚な趣味ですね
と言われたけど、そうじゃない、結論的に痛みを一番和らげてくれるのがオーケストラやオペラでした。決してイキッている訳ではありません。だって手術前はずーっとサンドイッチマンだったし。
話は逸れましたが、愛の鞭、痛み止め無しの方向に持って行って退院させる、と言う方針の看護師さん達のおかげで、私は痛み止めの処方無しで退院します。痛くない訳じゃないんです。でもいつか辞めなくちゃいけない、痛み止めを飲まない、薬以外で痛みと共に暮らす覚悟を持たせて貰えたのでしょうか。
家に帰っても幸いコロナ禍だったからモーツァルトやショパンで何とか暮らしていました。後、オルゴールのCDもとても良かったです。
同じ闘病記のブログを読むと、基本、皆さん痛み止めは二ヶ月くらいは最低、その後一年飲む方もいらしたようで、私は術後の、看護師さんの対応に今は感謝しています。