今日は、少し重い内容になりますきちぃ



そういうのが苦手な方は、サクッとスルーして下さいね。



1月20日、深夜2時過ぎに、実家で飼っていた愛猫

《クロ》が天国へと旅立ちました。


筋肉でムキムキだった体が、昨年の秋頃から

徐々に痩せ始め、年が明けてからは

背骨があらわになる程にお肉が減り、見ていて痛々しいほどでした。

最近の弱り具合が半端じゃない事には私も気付いていて、

もうそろそろ覚悟しなければいけない時期なのだろうか・・・

なんて思ったりしていました。


私が住んでいるアパートから実家までは車で10分ほど。


車を持っていない私は、バス、もしくは徒歩で向かいます。

車よりは少し時間がかかる。


でも、行こうと思えばすぐに行ける距離。

1週間前に用事があって行ったきり、その後クロには会っていませんでした。


『明日は早起きしなければいけないから・・・』とか、

自分の中で言い訳をつくりながら、行くのを先延ばしにしていました。


まだ大丈夫って信じたかったし、ごはんも食べられずに、

ほとんど寝たきりで、痛々しい姿を目の当たりにしてしまうと

泣いてしまいそうで、家族の前でそんな所を見られるのが

すごく嫌で、逃げていました。


ちっぽけで弱い私。

自分の事しか考えていませんでした。


そして、今日は行こう、やっとそう思い立った日の朝

妹からメールがあり、既に旅立った事を知らされました。


私はいつもそうやって出遅れます。


悔しさからか、悲しみからか、一気に涙がこぼれました。


逢えずに終わってしまった。


逢いに行ったのはその後。


実家に行くと、猫ベットの空いた位置にテレビを移動させている父・・・


気持ちを切りかえるのが早すぎる・・・ぇ


母も妹もほとんど普通です。


『まずは昼ごはんだ』という親の提案に乗っかって、

《クロはどこ??》という疑問を抱えつつトーストを食べました。


ひと呼吸おいてから、隣の部屋で眠っている

クロに、やっと逢いました。


お腹がまだ少し暖かい。


本当はまだ生きてるんじゃない??

お母さんもうっかりさんだから

ひょっとして勘違いしているんじゃないの??


なんて一瞬思って、顔の前に手を置いて

息をしてないかどうか確かめてみました。


やっぱり息なんてしていなくて、手も足も硬直しているし

これが《死》って事か・・・って冷静に思ったりして。


すっかり小さくなってしまったクロを見て

もっとそばにいて、寒がってるクロを

暖めてあげるくらいの事をしてあげれば良かった、

と改めて思いながら、色々な事を思い出しました。


もともとは恐らく捨て猫で、お世辞にも綺麗とは

言えない様な黒猫が、家の周りをうろつく様になり

とても人懐っこかったクロを、母が飼い始めました。


10年以上前の話です。


お母さんがそんな事するなんて・・・

と衝撃を受けた事、憶えています。


その時は既に、チビというメス猫を飼っていたので

うちでは2匹の猫を飼う事になりました。


あまり仲の良くない2匹でしたが、寒い冬だけは

2匹で体を寄せ合って寝たりもしていました。


近所では縄張りをはって、とてもケンカ強かった頼もしい奴でした。


でも、家の中ではとても甘えん坊で、誰にでも

すり寄っていましたが、少し神経質気味の妹は

チビびいきで、鼻炎持ちだったクロには少し冷たかった。


でも、チビがいなくなった頃からか、いつからかは定かではないけれど

気付けば妹はクロと仲良しになって、もうベッタリ。


クロもとても嬉しそうでした。


眠る時は母の布団の上で一緒に寝ます。


以前地元を離れて一人暮らしをしていた私は

たまに帰った時には、寝る前に少しの間だけ

頭を合わせて眠ってみたりしていました。


そんな時は、クロもゴロゴロ言ってたし、私にとっても最高の癒しの時間でした。


病気を持っていたり、ケンカで怪我をしたりで

よく病院に連れて行かなければいけなくて

とっても手のかかる猫だった、と母は言っていました。


クロは、母の布団の上で旅立ったそうです。


ずーっと寝たきりだったのに、最後にはぐぅっと上半身を起こして

ニャーと一声鳴いて、深呼吸してから息を引き取ったそうです。


私は苦しかったから鳴いたんだ、と思いましたが

母は『みんな、ありがとう』の声だったんだと言っていました。


母の言った事を信じようと思います。


そうだ、母は湿っぽいのが嫌いなんだ。


家に着いたら、クロの首輪とかとっとと捨ててしまってたし、

相変わらず冷たい人だ、心臓に毛でも生えてるんだ、なんて思っていたけれど、

ずっとクロのお世話をしていたのは、母と妹です。


クロがごはんを食べられなくて弱っている時、ビタミン剤を

飲ませたり、部屋を汚してしまったのを片付けていたのも二人。


苦しかった時そばにいたんだ。

私よりも、ずっと辛かったはずだ。


妹も『悲しいけど、楽になれたから良かったのかな』って言ってたもん。


わたしなんて、たまに逢いにいっていただけだ。


でも、人間の年齢に換算して推定100歳弱。


最後はちょっと可哀想だったけれど、仲良く出来たし

良い人生(猫生??)だったのではないかと思います。


《たくさんの思い出をありがとう》と伝えてお別れしました。


もの心ついてから、ずーーっと猫のいる生活を

送っていたので、猫のいない生活に慣れるまで、

しばらく掛かりそうだけど、出逢う事が出来て本当に良かった。


大人は哀しみに浸ってばかりいられないのです。


お腹が減ったらごはんを作らなければならないし

服が汚れたら洗濯もしなければいけない。


哀しみを乗り越えて、前に進まなければいけない。


文章にした事で、少し心の整理が出来ました。


長~~い文章、ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございました黒猫ハート