佐藤ゆかり氏の講演はとても解りやすく,政府の対策も,今と成っては私も同じ意見である。

 昨年の竹中平蔵氏の講演後の論文と見比べて見ても,ほぼ予想通りに世界が動いてしまったことに驚いたが,政府は景気は足踏みと訳の解らない答弁を繰り返すのばかりで,その後の1年間も米国がリセッションに入った事も隠し続け,詐欺のようなサブプライム問題やその証券化を世界に売り込んでいたリーマンブラザーズ自身が,清算に動こうともせずに倒産に追い込まれるとは天罰が当たったとしか言いようが無い。

 市場原理主義者のとばっちりで,信用不安は拡大し,アメリカ国民はおろか世界中で金融不安,会社倒産と失業の嵐に巻き込まれたことは,残念である。

  昨年6月のサブプライム問題発覚時でも日経平均が急落,東証一部の時価総額が56兆円も吹き飛んだ。
証券会社が作った投資信託はヘッジファンドをからませて,株価はジェイコム株の誤発注事件で明るみになったように,証券会社が際限なく空売りで株価操作できるようでは,昔の乗っ取り屋の法制化である。空売り規制は昨年からやるべきだったし,それをやらなかったのは証券会社だけに儲けさせる為だったと思われてもしょうがない。

 また,諸外国を真似て政府系ファンドを作ると言ったとたんに,厚労省が「専門家に年金運用を任せたが,数億円の赤字を出した」と発表したのは,厚労省の最期の良心だったかもしれない。

 他国は有り余る資源の利益で政府系ファンドを運用しているが,資源の無い日本は外貨準備金や国民の年金を使おうとしている。
それは長い間国民が積み立てたお財産であり,国民からの借金でもある。

 ましてや郵政民営化で国民の郵便貯金や簡保保険料まで,株式投資に使おうなんて許せない話である。

こんな時に郵政株を売り出したら,他の企業の株価が下がるし,株を買い占められて乗っ取られるかもしれない。そういった意味でも,麻生総理の「安い時に株を売らない」発言は正しいのにワイドショーのコメンター達の反応は批判的で,テレビ局やらせの麻生バッシングなのか?

 米国政府要望書の郵政民営化の後ろに居る黒幕?去年の不二屋バッシングの時でも,経営者の株取引で崩壊して行った今年の三洋電機のTOBでも,ちゃんと株を買い占めている郵政民営化の幹事会社ゴールドマン・サックスの恐ろしさも佐藤ゆかり先生のおしゃる通りである。

 アメリカの住宅バブルがはじけて,世界中で贅沢できる人が居なくなった今,インチキしてでも自分達だけは金儲けするという発想は捨て,「貧しくとも,文化や教養・趣味に時間を使って生きるのが幸せ!」という発想の転換が必要ではないだろうか?