はい、誰か(来訪者が)来たから応対して欲しいと、そんな風に約一名から頼まれることが日課レベルになっている。
そして、ところで誰が来たのか?と訊いても答えは常に「分からない」とだけ。
つまり家のインターホンが鳴る→それに約一名がちんたらとスローモーに対応→しかしインターホンのモニターには誰も映っていない→私が外に出てインターホンの周りを確認するも既に誰もいない→そして郵便受けを覗くと不在票が入っているという最悪のパターン。
インターホンがピンポーン♪と鳴って、約一名がヨッコラショと立ち上がって、よちよちと歩き始め、やっとモニターを確認するまでにかかる時間はゆうに1分半はかかるか。いや、2分かもだ。
居間のテレビがたまたま点いてなければピンポーン♪に私も気づいて対応するんだけど、そうでなければテレビの爆音でピンポーン♪はかき消されてしまう。
だから、モニター画面を見ても外の通りが映っているだけで、来訪者はてっきり留守だと信じ込んで立ち去ったあとか、例えばこれが宅配便の配達員なら不在票を切って帰ってしまったあとということになってしまう。
とはいえ、よろよろヨボヨボの約一名にスピード感を求めても到底無理なので、私は今日も今日とて完全無人のモニター映像を眺めるしかない。
(もちろん、あとでモニター映像を録画したものをチェックはできるけれども、どうしても対応を先にしないと来訪者は帰ってしまうのでままならない)
つまり、インターホンがインターホンの役割を果たしていない家。
ゆくゆくは私のいる部屋にインターホンのモニターを付けるしかないだろう。
無意味なインターホンでは仕方がない。