アパレルの裁断・縫製・プリント・二次加工・副資材・ニット・布帛・ベルト&バックル・ボタン等の工場を駆け巡る営業マンのブログ -2ページ目

アパレルの裁断・縫製・プリント・二次加工・副資材・ニット・布帛・ベルト&バックル・ボタン等の工場を駆け巡る営業マンのブログ

アパレルの裁断・縫製・プリント・二次加工・副資材・ニット・布帛・ベルト&バックル・ボタン等の工場についての生の情報を皆さんにお届けできればいいなと思っています。

生地には実用的な機能加工がしてあるものがたくさんあります。

繊維の一本一本から加工するものもあるので、

まさにそれはハイテク、ナノテクの結晶です。





たとえば、密度の高い風を通さない素材と

フリースのような熱をにがさない素材をくっつけた

薄く、軽く、あたたかいもの。

涼しい素材でいえば、繊維の表面に四本の溝をつけて

(とても肉眼では見えません!)

表面積を大きくし、汗の素早い吸収と蒸散を可能にしたもの。

それから花粉症対策として、

花粉がつきにくく、さらについても落ちやすい構造のものもあります。



ちょっと面白いな、と思ったのは

汗染みを抑制する効果をもったもの。

生地の表面は撥水、裏面は吸水の加工がしてあります。

最近はジム通いをしていらっしゃる方も多いので、

特に女性なんかにはよろこばれそうです。



これらの生地はスポーツ製品としては

店頭で目にする機会が多いと思いますが、

残念ながら生地として一般に幅広く出回ることはありません。

日本の繊維は世界でもトップレベルで、

展示会でも海外からたくさんお客さんが来日します。

高度なテクノロジーがなければ研究・開発できない素材開発は、

テキスタイルブランドにとってステータスなのかもしれません。





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いい刺繍と悪い刺繍の違いなんて考えたことありますか?

普通はないとおもいます(自分もその一人でした)。

いろいろありますが、ひとつは糸の密度です。

刺繍工場に刺繍を頼みにいった時、

「もっと安くできますか?」と聞いたら

「安くすることはいくらでもできるが、糸が粗くなってしまうから

いいものはできないよ」と言われました。

いい刺繍は糸が密になって高級感があり、

反対に中国産など安いものは糸がまばらで粗いそうです。

なるほど、これがクオリティなのかと感じました。



求人誌の「ガテン」今週号に小さな刺繍工場が

カラーで特集されています。

記事にも載っていますが、

誰もが知っているようなブランドや企業の製品も、

5人もいかないような家族経営の工場が仕事を受け持っています。

そういった中小企業には風当たりの強い昨今ですが、

仲よさそうに写真にうつる社長さんと、

その後取りである息子さんを見ていたら

ちょっとあたたかい気持ちになりました。




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つい前日、友人の結婚式に行ってきました。

この時期は気候がいいこともあってか、

挙式するカップルは多いですよね。

今、ウエディングドレスは比較的シンプルで

ノースリーブドレス流行ですが、

本来は長袖で、肌の露出をしないものが正式です。

故ダイナア妃のドレスを覚えていますか?

長袖にハイネックで長いトレーンを引いていましたよね。




「あなたの色に染まるように」という意味で白いウエディングドレスですが、

特に欧米では、花嫁は「4つのsomething」を身に着けると

幸せになれると言われています。




1.「something old」 古いもの

真珠のネックレスや着物など、家族の誰かが大切にしていたもの


2.「something new」 新しいもの

イヤリングなど新しく買ったもの


3.「something barrow」 借りたもの

幸せな結婚生活を送っている、隣人、知人から借りたもの


4.「something blue」 青いもの

ブルーのガーターベルトなど青いもの




こういった結婚式にまつわるジンクス、皆さんも何か知っていますか?




話はもどって、友人の結婚披露宴に参加した話ですが、

ふと会場を見渡してみて、

黒い服をきている女性が多いことに気づきました。

デザイナーズブランドなどの影響で、

黒はドレッシーな場面やフォーマルな席でも着られる色になりましたが、

やはり男性はダークスーツしか着ることができないので

女性まで黒い服を着てしまっては会場がどこか暗くなってしまいます。

年配の方々には「黒は悲しみの色」という

イメージの方も多くいらっしゃいますし、

やはりおめでたい席ですから、服装からお祝いするつもりで

ちょっと明るい服を着てお出かけになってはいかがでしょうか。




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ツモリチサトといえば、かわいらしいテイストで若い人に人気の

パリコレクションでも活躍しているブランドですが、

先日、ツモリチサトのマネージャーであり、

デザイナー津森千里さんのご主人である、森山和之氏に

お会いする機会がありました。




ふたりは服飾専門学校の同級生で、

はじめはお互い別々の仕事場でデザイナーをしていたそうですが、

後にふたりともイッセイミヤケで務めることになり、

津森さんが自分のブランドを立ち上げてからは、

森山さんはマネージャーとして津森さんを支えてきたそうです。

現在大学生になるお子さんがいらっしゃるそうですが、

お子さんが小さいときは津森さんはデザイナーの仕事が忙しく、

帰るのはいつも夜中になるので、お子さんとは週末しか会えなかったとか。

津森さんは、何でもとことんまでこだわって追求する方だそうで、

例えば赤い色を出すのでも、思う色がでるまで何度も何度も

染色を繰り返し、納得するまで続けるのだそうです。

森山さんは津森さんにアドバイスや忠告をすることもあるそうで、

やはり一ブランドのデザイナーともなると

そのブランドのなかでトップの存在ですから、

服のデザインはもちろん、お店の内装やダイレクトメール、

ファッションショーの音楽や照明まで決定しなくてはいけません。

そういう過程で、例えばチームのスタッフがあまりよくないと思っていることがあっても

やはりトップの人間には言いづらいこともありますよね。

そんなときに、利害関係無しでアドバイス出来る森山さんが

チーム全体の潤滑油になってはたらくのだそうです。



ブランドのトップデザイナーというハードな仕事でも、

全く擦り切れない気丈な津森さんのことを

森山さんはとても尊敬しているようでした。

仕事のパートナーでもあり、人生のパートナーでもあるというのは、

いったいどういう感じなんだろうかと思っていたのですが

森山さんのお話からとてもあたたかい感じが伝わってきて

なんだかちょっとうらやましくなりました。

お二人の関係が良いということは

ブランドのチーム全体の雰囲気も良いということにつながるんですね。



話していて一番印象的だった言葉は、

「こんなに楽しい仕事はない」という言葉でした。

薄給激務で知られるアパレル業界ですが

いつも自分の中の原点に立ち戻り、「ファッションが好き」という想いを

貫いていらっしゃる森山さんはとてもかっこよかったです。

自分も負けずに、追いつけ追い越せの精神で

また頑張っていこうと決意を新たにしました。



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引き続き背広について。



背広って左衿のきざみのところにボタンホールのような

穴があいていますよね。

(お持ちの方はチェックしてみてください!)

正確に言うと、穴は開いていなくて、

ボタンホールの穴かがりだけがしてあります。

(これを眠り穴かがりと言います。

穴があいていないから「眠り」というんでしょうか?)



この穴(もどき)、なんの為にあるかと言いますと

実はフラワーホールとう名前で

昔は実際に穴があいていて、そこにをさしていたそうです。

衿の裏側には花の茎を支えるための丸い輪っかもついていました。

現在ではそういう週間はなくなったので、

輪っかは消え、フラワーホールも形だけが残ったのです。

昔の紳士は、胸にさした花を

意中の女性に贈ることもあったのかな…と考えると

ちょっとロマンチックです。



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サラリーマンならみんな当たり前に着ている背広

フォーマルな場には欠かせないスーツですが、

はじまりは学ランのようなスタンドカラーの軍服でした。



学生時代、学ランだった人なら分かると思いますが、

あれって全部しめると首がつまっているので苦しいですよね。

軍隊の兵隊さんたちも、はじめはきちんと閉じていたのですが、

そのうち苦しくなってきて、喉元をあけるようになり、

さらに「最初から空いてる形だったらいいじゃん!」と

スタンドカラーを左右にぐっと開いたまま固定した、

現在の背広の衿の形になったのです。



試しにお手持ちの背広ジャケットを立てて、

スタンドカラーのように前で合わせてみてください。

遠い昔ヨーロッパで襟元を開けて休憩した

兵士たちの姿が想像できたのではないでしょうか。



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アパレル製品の量産では、生地裁断するとき、


何枚も重ねていっぺんに裁断します。


小さい工場なら職人さんが手でカッターを操り、裁断しますが


何千枚も作るような工場ではすべてがオートメーション化されています。


今回はそんな工場で使う、PGMという機械についてです。





PGMとはパターンの外枠を読み取り、


きれいに修正して裁断のデータをつくる機械です。


同じような機械でCADというのがありますが、


PGMのほうが仕組みが簡単なので、すばやく修正できます。


でも最初に手書きしたパターンを巨大なスキャナーで


(1m×2.5mくらいあるんですよ!)


読み込むので、その手書きのものがきちんとできていないといけません。





仕組みはフォトショップイラストレーターのような感じで、


コピーや反転、直角や水平をとることやカーブの修正が簡単にできます。


でも、いくら機械化されているかといっても、


操作する人間がパターンのことを熟知していなければ


正しい修正ができないので、作業は結構地道なものになります。






それからの中にパターン全部がうまく入るよう、マーキングをして


裁断のデータが出来上がりです。


これをCAMという自動裁断機に送ると、


小さな糸ノコが高速で上下に作動しながら


パターンどおりに裁断をします。


布には何も書いていないのに、機械がくるくると回って


つぎつぎ裁断していく光景はなかなかおもしろいですよ!




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前の記事でアパレルの生地染色には


先染めと後染めがあることを書きました。


おさらいしますと、


生地にする前、繊維の段階で染めるのが先染め、


糸を織って生地にした後に染色やプリントをするのが後染めです。





後染めの一種、プリントの方法はいろいろありますが、


中でもめったにお目にかかれないのが


ウールの生地を後染めしたものです。


もしもそんな生地を使ったコートジャケットを見つけたら、


それは間違いなく高級品と見ていいでしょう。





ではなぜか?


答えはウールの後染めが難しいからです。


後染めは生地にした状態で染色をします。


ウールは濡らして、摩擦を加えると繊維同士が固く絡み合って


フエルト化してしまう性質があります。


このとき、アルカリ性の洗剤を入れると、フェルト化


より起こりやすくなります。


(ですからウール100%のセーターは


クリーニングにださなくてはいけないんですね)


ウールを染料の入った水の中につけてぐるぐるかきまぜたら、

生地が縮んで、フェルト状になってしまいます。




プリントだったら水につけないから大丈夫なのでは?」


と思った方は鋭いです。


が、セーターに水をたらした時のことを想像してください。


簡単にはじいてしまいますね。


それと同じで、プリント染料もウールの内部まで


浸透するのは難しいのです。




最近、このブログを読んでくださる皆様から


暖かいコメントをいただき、


とても感謝しています。


がんばって毎日更新していきますので、


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今日は、知人のつてでroomsに行ってきました。


roomsと は国内外の様々なブランドが出展する 日本最大規模の合同展示会です。


年2回開催されており、残念ながら一般の方の入場はできません。


サイトでパスポートを申請して、それを持っている方々


(主にアパレル関係)のみ入場できます。


ブランドがブースごとに分かれていて


直接デザイナーと商談できるようになっているので、


来場する方はプレスバイヤーの方が多いです。


ブランドも様々で、パリコレクション東京コレクションで活躍されているブランドをはじめ、


バッグ、靴、アンダーウエア、アクセサリーと、


ハイセンス、ハイクオリティなものが多く見受けられました。


これらの商品は、無事商談が成立すれば


この秋~来年の春夏の間に店頭に並ぶことになります。


ブースを借りるだけでも何十万もするので、


絶対に損を出すわけにはいきません。


自分はバイヤーでも出品者でもなかったので


比較的のん気に 買い物のような感じで見てまわりましたが、


特に新規のブランドさんは


この展示会に全てを賭けていると言っても過言ではないでしょう。





ユニークだと思ったのはコルセットのブランドで、


アウターとしても着れるコルセット」を売りに


洋服のような柄や素材づかいのものを出していました。


さすがにジーンズにコルセット一丁(?)というのが


実現するのはまだ遠いと思いますが


インナーアウターの境界線がなくなってきた今、


それに近いことはありうると感じました。


そういうニッチなブランドほど、


業界の強い風に負けずがんばってほしいです。




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日本人は他の民族・人種と比べてきれい好き、潔癖といわれることがあります。

そのせいか、確かに日本人はが好きです。



一口に「白」といってもいろいろあります。

やさしいオフホワイト、清潔感のある肌着の白、白衣の青みがかった白。

白い布製品に多くつかわれる綿ですが、実は最初から真っ白ではありません。

収穫したばかりの綿はペクチンろうなどたくさんの不純物が

ついており、これを取らないとアパレル製品には出来ません。

この汚れを取り除くことを精錬(せいれん)といいます。

精錬し終わった綿は天然色素が残り、生成りの色をしています。

さらに白くするにはここから漂白をします。

白衣など、より清潔感や白さを強調したいときには

漂白+蛍光増白剤をつかい、青みがかった白にします。

こうしていろいろな色の「白」が出来上がるわけです。




話は変わりますが、

日本人の目は黒いので、青や緑の明るい目をもった外国人よりも

世界が暗く見えているそうです。

日本の照明は明るすぎる、と感じている外国人もいるみたいです。

実際、自分もフランスに行ったとき、空港の照明が暗いなーと感じました。

増白剤をつかった日本の白衣は、

外国人からはもっと水色に近い色に見えているのかもしれませんね!

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