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melt of cube

休息は意識的に図るべきである。
時間を意識することで余裕が生まれるように。

人間はきっと弱いものだ。
あたしはそれをちゃんと理解しているつもりだった。
人間は弱いから、支えである家族や、友人や、仲間を大切にする心を持っているのだと。
人には向き不向きがあって、それを1人抱え込めば不安定になってしまうような、弱い生き物だ。だから、自分にないものを持つ人に助けてもらいながら生きていかなければ、いずれ破滅してしまうような、弱い生き物だ。

それさえできてしまえば、割と難なく生きていける。心を持っている人間の一人一人の能力は弱くても、ずる賢く、図太くやっていける。
だからそうやって生きていけばいい。
そう思ってやってた。

だけど結局あたしも弱い人間のただ1人で、どれだけ誰かに助けられていても、拭いきれないまま心に溜まっていってしまう負の感情がある。
それが大きくなればなるほど、いくら楽天家のあたしであってもやっぱり折れそうになる。

それを自覚させられた。自分でもびっくりだった。
最近ほんとに泣かなくなって、自分の感情を制御できるようになれた。
嫌なことがあったり、腹が立ったら昔はすぐボロボロ泣いてたんだけど、それがここ一年すっかり無くなった。
だけど会いたかった人に会ったら、突然泣けてきて、バレないようにこっそり泣いてた。
だけどバレてしまった。
「どうした?」って不思議そうだった。
あたしだってよくわからない。
嬉し泣きってわけじゃなかった。喜びの感情より、負の感情が巡って、だけど何にも理由がない。
何かかんちがいさせてしまいそうだ。お別れを連想させてしまいそうなシチュエーションだったから。
「なんもないんだよ。」って言いながらももっと泣けてきて、彼がよしよしってしてくれたから余計どばどば涙が出てきた。感情が溢れそう。
あたし、いつの間にか彼にしか弱いところを見せられなくなってるんじゃないか、とその時思ったのだ。
立場上、上に立つものとして強くあらなくちゃダメだと思ってた。そうじゃなきゃ誰もついてきてくれない。自信がある人にしか自分だってついていこうと思わない。
そう思ってきた。
だけど芯の部分、あたしは強くはなりきれない。
どちらかと言えば弱い人間だと思う。
だけど強くなれている気がしていたのは、周りの人が居てくれてるからだ。
だけどその人たちが付いてきてくれてるのは、あたしがその人達よりもどこか強く映っているからだと思っていて、それを求められてる時間の方が最近長かったから、いつの間にか弱音を吐くって事が出来なくなっていたんだろうな。そういう存在を少し断ち切らなきゃ人は成長出来ないだろうと思って選んでた部分もあるけど、だけどあたしはやっぱり、誰かに支えてもらえなくなったら生きていけない。
それが、彼に会った時にだけ頑張らないととか、頼りになる存在であろうとかそういうプレッシャーから、何故か解放されるのだと気付いた。
だから貴方が必要なんだと。
それがどうやらわかったみたいだった。やっぱり彼は頭が良い。
「俺に時々会いたくなるのは、お前にとってストレス発散みたいなものなんだよ。」
何か酷い話だ。だけど実質そうだとしか言えない。
時々現実を忘れられる場所は必要だよ、と彼は言った。ほんとにその通り過ぎて申し訳ないと思った。
大丈夫、俺はずっとここに居るよ。別に居なくなったりしないから。
現実に帰れば俺たち会うこともないからな。

そうだね、きっとその通りだ。
だけどとてつもなく悲しい話だ。

でも色々辻褄が合ってしまう。
彼とあたしは確実に現実に居るのに、お互いの間に何にも知らない時間があって、だけど誰も知らない事を知り合っている。
あたしが貴方のためだけにいくらいきても、あたしはきっと、非現実の中の唯一でしかなく、彼の現実の中にもあたしの現実の中にもお互い存在していない。そんなようなものだ。

でもその存在が必要なのだ。あたしにはかけがえが無い。それはきっと彼も同じ。

なんて弱い生き物だろう。
深いとこ、求めすぎてる結果だと思うよ、二人してさ。