花

朝、知らない間に、
親から離されて、
仲のよかった兄弟も探してもいなくなっちゃったけど、
オレンジ色のいつも使っていた毛布に包まれて旅に出たんだ。


今の僕のお部屋は、観葉植物の中にあるんだ。

これはブーゲンビリア。

これはプルメリア。

暖かいところの花でね、いい香りがするんだよ。


南国の花でね。
お部屋は一日中ぽかぽかなんだー。

お気に入りのふかふかベットでいつも寝てます。



夜中に起こすおばあちゃんの膝ベットも、
昼間のママのお胸ベットも好きだけど、
夜のパパさんのふかふかのお腹ベットではいつもすぐ寝ちゃう。

強敵は、夕方あの園児の腕枕だ・・・
あれは拷問に近いたまらん(><)。

気持ちいいんだー。
こんな新しい部屋なんだよー。

友

あまりに、落胆したわたしに
友人の警察の訓練士さんから一通のメールが・・・

｢よかったら、イタリアングレーハウンドを代わりに飼ってみない？
1歳なんだけどまだ幸せになれないの・・・里親募集中～。｣


｢・・・ごめん・・・そんなパワーでない・・｣

可哀そうな仔犬達が・・・

実は話題にあがらないだけで、
いっぱい、いっぱい周りには居るんだと思いました。

どうしたら可哀そうなペットが減るのか、
買ったら買ったっきりで世話もできない人、
売ったら売ったっきりのペット産業は
アフターケアもそろそろ考えないと
いけない時代だと思うんです。

こんな小さな手を握るのも、離すのも人の勝手な世の中・・

ぷにゅぷにゅしたこんな小さな手が大人になって
しっかり大地を感じて欲しいんです。
それだけです。

長

｢パシャ！！｣

あっ、皮が、むにゅむにゅ(⌒～⌒ι)

皮膚がタポタポと余っているのは
もっとながーく、
もっともっとながーくなるぞ！って証かな？


成長の長は、ながーくだもんね。

ながーくなって、
大人になった顔が見れたら嬉しいな。

飯

カランカラン～。
ステンレスの容器の音がすると、
一目散にヨチヨチ足元にすり寄ってくる。

「はーい。ご飯ねー。」

まだ、3食食べてるんです。

でも、後何回ミルクを作って、
ご飯をあげることが出来るんだろう？


実は、もう数えるしかないの・・・。

美味しい❤？


今日は天気もいいし、
抱っこして外に出してみようかな？

もう結構がっちりしてて重いから少しね。

お花と一緒にいっぱい写真撮ろうかな？

歯

この数日固いものをかじりたがります。

仔犬の歯は針のように小さくて鋭いから痛いんです。


ビリビリ・・。

あっ・・
写真撮ろうとした
ママをかじってジーンズを切っちゃった。

あらら・・・

デザインジーンズだから平気かも？(￣▽+￣*)


この子が残すこんな傷も
いつか想い出に変わるのかな？

嘘

僕は、スタンダードダックスだから力持ち。
まだ親から離れて数週間の子供だけどね　^　^v

｢お水持ってきてー｣

｢はーい。ありがとー❤｣

覚えたんだよね。
転がってるお水を持っていくとね。
膝の上に乗って遊べるからね。

｢　また明日も遊んでねー。｣

｢　うん。また明日遊ぼうね・・・。　｣


言葉が話せない子にまでも、
いつかわたしは嘘をついてしまう。

その日が来るまでは、この子の前では笑っていよう！

婆

｢　この子は、ずーっとここに居れれば幸せなのに・・・｣

子育てがひと段落して、
孫もできたおばぁちゃんが
ボソッと言った。

おばぁちゃんにしてみたら、孫と一緒だった。

私は知っているんだ。

みんなが寝静まった後に、
毎晩毎晩こそこそ起きて
膝の上に乗っけて、お話をしながら
寝かせつけているおばぁちゃんを・・・

出会いがあれば別れもある。
でも、いろんな人を巻き込んで
別れをあえて選択しなければならないなんて・・・


酷すぎる・・・。

ごめんね、おばぁちゃん・・。

朝

おはよう。
さぁ、おいで～。

朝一番に、
しっぽをぷりぷり振って
まっすぐお母さんの顔を舐めるのが日課。



朝なんて、
望まなくてもくるもんだって思ってた。


でも、僕は
そんな当たり前の朝を
迎えることが出来ないなんて・・・

いまは、まだ思っていない。

願

へへへっ、かわいい？

まだ生まれてから３ヶ月なんだ！


毛並みはレッドなんだけどね、まだまだブラックが混ざってるんだ。


うまく吠えることもできないけどね。


まだヨチヨチ走りだけどね。


外もまだ出れないんだー。

もうすぐ出れるのかなー楽しみなんだー。

一緒に遊びたいなー。いっしょに・・・

橋

この橋は神聖な橋でね、
君の生まれた三重って場所の傍にあるんだよ。

この橋の先には神聖な国があるんだって。

一緒に行くことができないんだ。

言葉を知らない君は、行ってしまうだろうね。

手前までしか一緒に行くことが出来ないんだよ。

どうか、向こう側で待ってる人が,いい人でありますように。願って・・


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