What's Next?
年の瀬
2007年も年の瀬。
相変わらずほったらかしだった日記も、締めの意味をこめて久しぶりに執筆。
長編!!
今年はどんな年だったのかと、ジェダイ片手に手帖をパラパラとめくりながら考えています。
なかなか上手く説明するのは難しいのだけれど、かなり曖昧だった自分の姿勢がこの数ヶ月でだんだん判然としてきたと思います。
「上手く感情が言葉にできないのは、その感情が言葉よりも大きいからだよ。」
と教えてくれたCさん、君の指摘は衝撃的だったよ!
まず、「自分を正当に評価してくれないところには、いるべきではない」ということが、半年以上毎日悩んで、ようやく自分が選んだ道でした。
どれだけその場所に思い入れがあっても、それが「プロの選択」なのだと教えてくれたのは、吉祥寺のYさん。
僕はプロフェッショナルとして仕事をしたことはないけれど、これからもこの姿勢は僕の基準になっていくと思う。
「才能とは、選択する能力だ」と言ったのは、名優ジャック・レモン。
人生は考え抜くものじゃなく、一瞬一瞬を選択をして生きるものなのだという教訓は、ずっと大切にしていきたい。
他に、僕がいつも自分に言い聞かせてきたこと、
「自分が賭けたことには最低100%の覚悟で臨む」
「自分から無理と言って限界をくつらない」
「自分の選択した道を言い訳にしない」
自分に与えられた役割を100%こなしても周りは大して評価してくれない。
+αがあって初めて人は評価してもらえる、と教えてくれたのは、反面教師のプリングルスだった。
「仕事」といえば、遅れ馳せながら就職活動もしました。
周りから色々といわれた僕の就職活動だったけれど、年末だし、いい機会なので一度ちゃんと整理しておこうと思います。
いままでも、そしてこれからも、何らかのカタチで映画に関っていきたいという意志は今でも変わりません。
けれど、ただでさえ狭く保守的な映画業界、それしか知らない人間にはなりたくない。
映画を仕事として始めることは誰でもできるけれども、それを継続したビジネスとして展開していくことは全く異なるものだということは認識しなければなりません。
製作、配給、宣伝、興行と映画にも色々な関り方がありますが、「映画が好き」という感情を持ちながらも、「ビジネス」として冷徹に映画と付き合っていきたいというのが、今の僕の本音です。
好きで、ひとつの道をまっすぐに目指すことは素晴らしいことだと思います。
ただ、僕が間近で見てきた尊敬する人たちは、どの人もいろんな世界のことを知っていました。
金融、貿易、音楽、電機、出版・・・。
いい仕事をしている人というのは、当然魅力的に見えるわけで、そういった人ほど一見直接関係のなさそうな世界をちゃんと知っているというが僕の感想です。
特に、グローバルに見れば、映画など「クリエイティブ」な仕事をビジネスにしている人ほどそれが顕著な気がします。
なので、まずは自分も違った世界に足を踏み入れてみようと思ったのが動機のひとつでした。
往々にして、僕が憧れる人は、文学や音楽、絵画、建築、デザイン、映画など幅広く好奇心を持っている人が多い。
もうひとつの(というか割合的にはこっちの方が大きい)理由が、青臭いけれど「自分は何処までいけるのか」という問いへの挑戦でした。
僕を除く殆どのゼミ生は極めて優秀な学生なので、みんな誰もが知っている有名企業の内定を取ってきていました。
まぁ、みんなサッサと退職しそうだけどねぇ(笑)
そして、常日頃から憧憬のまなざしを持ってみていた人が、誰もがうらやむような会社から内定をもらったと聞き、
あの人に対して自分は何処まで評価されるのか試してみたいという思いから就職活動を本格的に始めました。
今考えれば、随分な理由で就活をしたものだと反省してます・・・。
半年前は、「東証一部」だとか「大手」などという、ある意味での「社会的評価」のようなものが、自分のプライドになりえるなんてとんでもない勘違いをしていたんだなぁ。
それを気づかせてくれたのは、SHOCHI!君かもしれない!!
プライドというものは相対的なものではなく、絶対感だ。
社会的な「基準」なんてものは、他人が勝手に判断しているだけで、他人の基準に自分を置いて考える必要など必ずしもない。
他人に何と言われようと、自分に生甲斐や手応えを持つことが、本当のプライドなんだと思う。
僕の就活は、振り返ってみると短期間ではあったけれども結構楽しいものでした。
内定先の企業の創業者は、こんな言葉を残しています。
アイデアの良い人は世の中にたくさんいるが、
良いと思ったアイデアを実行する勇気のある人は少ない。
我々は、それをがむしゃらにやるだけである。
それはよい考えだとなったら多少の無理はあってもよいから、
それをいかにしてやるかを考える。
それが我々の方針である。
自分が信じた道ならば、とことん貫いてやってみる。
そんなスピリットとそこに集う人の「意志」を僕は頼もしく思っています。
昨日、郵送で内定先の「Diary 2007」が自宅に届きました。
(う~既に買った手帖はプライベート専用にしよう・・・)
実力本位の人格主義が貫かれた自由闊達な会社で仕事をできることが今から楽しみです。
で、秋以降は、不意に大波に襲われまたかなり落ち込んだけれど、喪失感はただここに「在る」だけで、それに囚われたり浸ったりする必要はない、ということに気づいてからはだいぶ立ち直りました。
ちょっと傷は深いけどね・・・。
そして、大学のほぼすべてといえるゼミも全日程を終えたけれど、大学については来年書くことにして、ここでは割愛。
今年もたくさんの素晴らしい映画を見ることができて本当に幸せでした。
『リトル・ミス・サンシャイン』
『ある子供』
『ホテル・ルワンダ』
『輝ける青春』
『愛より強く』
『キングス&クイーン』
『グッドナイト&グッド・ラック』
『ランド・オブ・プレンティ』
『ミリキタニの猫』
『細い目』
などなど
そして吉祥寺のバウスシアターで見た『ノスタルジア』の素晴らしさにに卒倒・・・過去最高の映画でした。
さぁて、元旦は早朝5時から汐留の日テレで仕事ですが、今年もお世話になったみなさま、来年もどうぞよろしくお願い致します。
良い年を!
