奇跡は起こる
※この記事は、長文になります。
お時間のあるときに、
是非、最後までお付き合い下さい。
トルコ最終日。
おねぇ様と共に、空港へ向かった。
おねぇ様が乗る飛行機は、17時発。
私が次の国へ向かう為の飛行機は、
翌日、深夜1時発だった。
おねぇ様の出発に合わせ、
15時には空港へ到着し、
チェックインを済ます。
『次に顔を見れるのは日本だね』なんて言いながら、
おねぇ様と、最後のお別れをした。
さて、私は自分のチェックインまでの、
8時間以上を、
空港で待ちぼうけする事になる。
とは言っても、
一人で時間を潰すのは慣れっこになったもんで、
おねぇ様が置いていった、
2冊の小説に、DSゲーム。
これさえあれば、8時間は、
あっと言う間に過ぎてしまう。
そう、このときは、
後に、悲劇が起こるなんて、
ちっとも考えちゃいなかった・・・・。
~出発3時間前~
チェックインは、まだ始まらないかと、
電光掲示板を見に行く。
私が乗る飛行機はおろか、
深夜0時以降発の飛行機の表示が、
まだされてはいなかった。
あと、1時間もすれば、
チェックインが出来るだろうと思い、
再びベンチへ戻った。
~出発2時間前の23時~
さすがに、チェックインが始まる時間だ。
だが、すでに、ここは空港内。
完全に、自分自身安心しきっていた。
トイレを済ませ、
再び、電光掲示板を覗いた。
電光掲示板には、
私が乗るはずの
飛行機の表示がされていなかった・・・・。
その瞬間から、頭の中が、
真っ白になったのが分かった。
そして、それはどういう事か、
頭のなかでは理解する事が出来たが、
それを、いつまでも肯定出来ずに、
私の脳みそは、事実を拒否し続けていた・・・・。
空港を間違えたのだ・・・・・・。
アホな事に、それに気づいたのが、
出発の2時間前だった。
どれ程の間違いか・・・・?
羽田空港へ行かなければいけないのに、
成田空港へきてしまった。
それほど、重大な間違いを
おかしてしまったのだ。
8時間以上もの時間を、
私は、ここで、
一体何をしていたのだろうか・・・・。
まったく、
悔いても、悔いきれない。
自分が、アホでしょうがない。
頭の中では、
『諦め』という文字がかすった。
でも、乗れるにせよ、
乗れないにせよ、行くしかない。
現在の場所から、
本来向かわなければならない空港まで、
ザッと見積もっても、
2時間は移動にかかる。
すると、どう考えても、
100%搭乗に間に合わない。
それでも、向かう事にした。
そうと決めたら、
早速移動開始。
そして、この時点で、
私の所持金、トルコマネーは0だった。
地下鉄の改札口で、
駅員さんに、
『こっちの空港へ、どうやっていくのか?』道を尋ねた。
乗り換え方法などを確認し、
どうにか改札口をスルーして、
地下鉄へ乗り込む。
まず、1つめの乗り換え地点で、
地下鉄を降りた。
23時ともなれば、ひとけも少ない。
どこで乗り換えればいいか、
分からぬまま、時間だけが過ぎていく。
やっと、通りかかった、一人の男性。
彼を、とっ捕まえ、
『ここに行きたいの!!』
『どこで乗り換えればいいの?!』
持っている地図で、
必死に訴えた。
この男性。
捕まえたはいいが、
英語を全く話せない。
UPサイドと単語が出てくるまで、
30秒以上待たすから、
だんだんイライラがつのって来る。
『時間がないの!!』
『分かりやすく、出来るだけ、簡単に教えて!!』
こちらの要望に答えようと、
必死の男性だったが、
言葉を理解する事が出来ない。
泣きそうになっていたら、
2人の男子学生が、
『どうしたの?』と声をかけてくれた。
私は必死で、
こっちの空港へ行きたいの!
間違えて、こっちの空港へ行ってしまって。
この駅で、乗り換えるように言われたんだけど、
何に乗ればいいのか分からないの・・・。と、
いっきに説明をした。
2人の男子学生は、
『俺らに付いて来て!』と案内をしてくれる。
英語の話せない男性に、
お礼を告げ、彼らに付いて行く。
どうやら、高速バスへ乗り換えるようだ。
だが、所持金は0。
高速バスのチケットは、
3トルコリラかかるようだ。
彼らに、『お金がない』と告げる。
一人の男子学生が、
3リラを立て替えてくれた。
そして、これから向かう場所までの、
駅名や、乗り換え方法を、
細かく、分かりやすく教えてくれる。
トルコマネーは無かったが、
USドルは持っていた。
立て替えてくれた彼に、
5ドル札、バス代として渡した。
『そんなお金いらないよ。
僕らは、友達じゃないか。
地球上の全ての人が友達だよ。
そんな事より、君が、
無事に飛行機に乗れる事を、
心から祈ってるから。』と、
彼から、暖かい言葉をもらう。
この短時間で、
素敵な出会いに感謝した。
ありがとうでは、言い尽くせぬ彼らの行為に、
ただ、『ありがとう』としか言えない自分が情けなかった。
バスに乗り込み、
彼らの名前も、連絡先も聞けなかった事に、
すごく後悔をした。
バスを2度乗り換えた時点で、
深夜0時だった。
出発1時間前。
果たして、チェックインカウンターは、
いつ閉まるのか・・・・。
バスステーションを出、
タクシーを拾う。
ここからは、タクシーでしか移動出来ない。
男子学生の話では、
ここから30分程度と聞かされていた。
タクシーの運ちゃんに、
必死に時間が無いと訴えた。
タクシーの運ちゃんは、
私の状況を理解してくれたのか、
沢山の車をあおり、
何台もの車をごぼう抜きしていく。
今の時点で、間に合う可能性は
30%になった。
とにかく、やるだけの事はやった・・・・。
あとは、
いるのか、いないのか分からぬ神様へ
ただただ祈るだけ。
間に合いますように・・・・・・。
ようやく辿り着いた空港。
20ドル札2枚を、運ちゃんに渡し、
『これで勘弁して!!』と
荷物を抱え、入り口へ向かった。
入り口では、運悪く、
セキュリティーチェックがある。
しかも、列を作っていた。
『時間がないので、先に通して下さい』と、
横入りをして、
セキュリティーチェックのゲートをくぐる。
ブー
『はい、ベルト外して、もう一回くぐって~』
私は、時間が無いことを、
女警備員に、必死に訴えるも、
ガン無視。
どうやら、こいつの頭の中の辞書には、
『臨機応変』と言う言葉は載っていないようだ。
こんな時に、なんてこった。
ベルトを外し、
再度、ゲートをくぐり、
荷物を剥ぎ取るように抱え
チェックインカウンターへ駆け込んだ。
私が到着した時には、
チェックインカウンターは、
丁度閉まるところだった。
お願いします!!
1時の便なの。
乗せて下さい。お願いします。
カウンターのお兄さんは、
トランシーバーで連絡を取り、
私の搭乗許可を取ってくれた。
チェックインが完了し、
チケットを受け取る。
ホッとし、時計を覗いた。
針は、0時30分を指していた。
出発30分前のチェックイン。
これは、本当に運が良かったとしか言いようがない。
たった、1時間半の出来事が、
走馬灯のように、
頭の中を駆け巡った。
言葉では足りないぐらいの親切を、
沢山の人たちが、
見知らぬ私にしてくれた。
自然と涙が出ていた。
私は、皆に支えられ、守られ、助けられ、
今まで旅をする事が出来た。
皆に感謝しなくてはいけないのに、
いつも、自分の都合で、
怒ったり、八つ当たりしたり・・・・。
いつも自分の事ばかりしか考えていなかった。
そんな、自分が、
とてもはずかしくなった。
してもらう旅ばかりでなく、
与える旅をしなければならない。
日本で待っている家族や友達。
旅で出会った旅友。
沢山のすれ違う人々。
皆のおかげで、
私は、旅を続けていられる事を、
再確認させられた。
本当にありがとう。
私が出会った全ての方に感謝を込めて・・・・・。
そして、男子学生が言った様に、
地球上全ての人々が友達ならば、
争いごとも、血や涙を流す事も無くなるんだろうな。
世界が、平和になりますように。
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