回想散策 「山代温泉」 | ふるさとぐらし 加賀的生活Ⅱ

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 石川県 加賀市に住んでおります。石川県といえば金沢・能登・・・ではなくて加賀だってとってもいい処。ちょっと恥ずかしがり屋の土地柄の加賀には、みんな知らないベストスポットや、秘密の食材やお店がいっぱいです。そんな加賀での生活風景をお届けするブログです。

第七十四号

今日は午後から太陽が顔をだした・・・とても暖かい日曜日です。

少し遅めのお昼を食べて

山代温泉散策に出掛けた。二十歳までこの山代で過ごしたものだから、昔の姿は頭の中にある

あれから、三十年・・・どれくらい変わったか・・・日頃は昼間、この町を歩くことなど滅多にないので
散歩のつもりでカメラを片手に歩いた。

車を北陸鉄道の旧山代東口に止めて、中心街へ向けて歩き出す。山代温泉の中心は「総湯」である。
総湯のある湯の曲輪である。

オリックスに買収され損なった「かんぽの宿」を左に見ながら歩く。しばらく行くと、男生水がある。
いまは飲用不可になっていた。この、後ろにむかし、山代保育園があった。この男生水の横の坂道を
上って、山代保育園に通った。

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かんぽの宿はもともと山代小学校のあった場所・・・小さなグランドもあったように思う。
この下に、「まきのスーパー?」なる食料品店があった。保育園の帰りここでおやつを、時々買ってもらう
もらえないときは・・・ごねる。そして・・・翌朝保育園へ行くのもごねていた。

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 しばらく歩くと、左手坂道の奥にホテル雄山閣。風車の無い「オランダ風呂」の姿が・・・いつから、風車
は無いのだろう・・・昔、このお風呂に入れてもらったことがある。遊びのついでに風呂に入ったのだ・・・
中学生になってからは遊びのついでに、ビリヤード、卓球・・・温泉。そして挙げ句の果てに風呂上がりの
ビール・・・なども楽しませてもらった。高校生になってからは・・・クラブでカラオケ。旅館の息子の友達だ
と、様々な特典があった。今思えば、お世話になったと心から感謝している。

 この坂道の途中に、「なかだ」という駄菓子と貸本のお店があった。ここはたまり場だったな~
いまも、むすめさんのいるお店でたまってるけど・・・

 この通りの次の通り「きもののもりおか」の横を上がると、春日神社の石段がある。この石段を登って
左へ行くと通称「西の寺」・・・多分西本願寺のお寺という意味でしょう・・・正式な名前は知らない。
ここは何の塾だったか忘れたけど、しばらく通っていたような・・・気がする。





この石段の下で右に折れていくと・・・ありました・・・「OSミュージック」ス○リップ劇場だ。一時閉鎖した
のだけど、最近また再開したと新聞で読んだ。むかし、ホテルのクラブのママさんに連れてってもらった
ことがある。残念ながらまともにステージをみられなかった・・・ような気がする。


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表の踊り子さんの写真をじっくり見たい気持ちを抑え、足早に通り過ぎると・・・「須田青華窯」へ・・・


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   積んであるのは薪

ここは有名だ。かの魯山人が山代に逗留していたとき、ここで陶芸を学んだとか・・・
いまは、前の通りが整備され随分と綺麗になっている。
 この角に、「おかめ」だったと思うが、屋台があった小学生の頃、家には風呂が無く、親父に総湯につ
れて行かれ、帰りにここで一杯飲むのを、ここの息子と遊びながら待っていたものだ。
この通り沿いには、小さな子供の石像が何体も置かれており、その中心に女生水がある。

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この坂道を下ると、もとの温泉通りへつながる。もう湯の曲輪はすぐそこである。いま山代温泉の
総湯は立替工事中・・・今ある総湯の場所には、復古湯が、そして旧「吉野屋」の跡に市民向けの
「総湯」が作られることになっていて、いま市民向けの総湯が工事中である。

 いまある総湯の右手に、元祖「ゆせん玉子」 桶谷さんのお店がある。ここはお餅が美味しいので
有名。玉子と合わせて並んでいる。

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 そう、ここが元祖です。何が違うかというと解りませんが・・・ここには「われ玉子」がありました・・・
安いやつ・・・製造工程でわれてしまった玉子です。よくこれを買いに来たものだ。割れてないのは
ご贈答用と決まっていた。家で食べるのは「われ玉子」・・・紙もむかなくて良いし、割らなくてもよい・・・
すぐに、食卓に並ぶのがウレシイ・・・いまは自家製だけど・・・
 加賀温泉郷では、今は温泉玉子がどこにもあるけれど、実は山代が一番最初で、山代こそが温泉玉子
と堅く信じている・・・

 この横の細沿い道をはいると、「あけぼの通り商店街」・・・

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 私達は、通称「専光寺の通り」と呼んでいた。はいってすぐ右手に「BAR Swing」がある。
右にお寺の塀垣が見える・・・ここは昔、英語の塾だったなー。勉強は、学校と寺でするもの
だって思ってた・・・寺子屋の発想

 このお寺の向こうにある、細い裏通りを通って、帰り道に・・・

  随分昔と景色が変わってしまった・・・そして昔あったお店で、今もあるのはホント数少ない状態
時の流れってこういうものなんだろう・・・
でも、山代温泉は「快楽」と「文化」が順繰りでてくるところだな・・・時々歩いてみるのもおもしろい
                                     (所要時間 50分)