1.応募した流れ

大学生の筆者は接客業をしたことがなく、同年代と比べてアルバイト経験も浅いため、それがコンプレックスだった。今まで避けてきたが、若いうちにチャレンジしてレジを覚えようと決意。しかし、さすがにコンビニや某チェーン店に応募する勇気がなく、あまりお客さんが来なさそうなお店はないかと求人サイトを片っ端から漁った。そしたら、

1か月後にオープンする🍙専門店のオープニングスタッフが募集されていた。


場所を調べると、1年で閉店した小さなお店の跡地であった。
正直に言うと、
「駐車場がないし、わざわざ🍙目当てに買いに来る人は極わずかだろう」「もし、嫌になってもすぐに閉店しそうだからゴタゴタなしに辞めれる」「🍙専門店をオープンする人はきっと優しい年配の女性だろう」
とお花畑的な甘いことを考えていた。そして、応募欄を見ると、週1・3h&未経験ok、オープン日前には研修あり、時間は9時から19時までと書いてあった。

これは応募するしかない...

自分の未熟さ故にお店やお客さんに迷惑をかけたくなかったので、オープン日前に1週間くらいの研修があれば業務もそれなりにこなせるようになる、今までのバイト(工場、塾講、調理補助など)だって3日目には指示なくともしっかり覚えてやれてたし大丈夫だ、とそう思い、応募した。

2. 面接したあと即合格をくらう

 面接当日、筆者は印象良く見られたいという願望が働き、普段はしないメイクをし、服装は黒のセットアップにした。そして、どんな人が出迎えてくれるのかなと少しウキウキ気分で店内に入ると...

湘南乃風のRED RICEに似た関西弁のおっちゃんが出てきた。

イメージと違い、狼狽えたが、会話はそれなりに弾み、「真面目そうな子が来て良かったわ〜主戦力にしたいわ〜」とお褒めの言葉をもらった。家に帰ると、RED RICEから電話を貰い、「あなた合格ですから〜」ときた。そんな出来事は今までなかったので嬉しさのあまり友達に自慢しまくった。今の筆者からすると、この後に待ち構える状況にお前は耐えられないぞ、なんで応募したんだと思う。

ということで、筆者はここまで何も違和感を感じてなかった。

3.オープンの1週間前までRED RICEから何も連絡が来ない

 筆者は少し不安になった。しかし、面接の時はメニューすら定かでなく、関西の会社からわざわざ1人で派遣されたRED RICEをさぞかし忙しいんだろうと内心気遣ってた。そんな心がモヤモヤの中、RED RICEのフルネームでネット検索してみた。すると...

ツイッター(X)でエロ垢にたくさんリプを送るフルネームアカウントを発掘した。それも作られたのは1か月前だと…?

ツイートの内容的に本人確定で、少し幻滅した。けど、男だからしょうがないと割り切った!(少し嘘。結構引いた)

4:やっと連絡がきたが、研修?は1時間の雑談とシール貼りのみ

月日が経つのは早いもので、オープン日の1週間前にやっとRED RICEから連絡が来た。

夜の21時半頃なのに
今から電話できますかと言われ、

少し時間帯に配慮してほしいなと考えつつも電話をした。
「明日の15時に会えへんかー
オレに気使わんでいいからー
仕事は楽しくやっていこうなー」
的なことを言われた。(気使うしお前も気使えよって思ったのは覚えてる)

次の日、別のバイトが終わり、電話メールを見た。
🟥「店まで来させるの申し訳ないし⚫⚫ちゃんの家まで来る」
私「いやいや申し訳ないですし、歩いてすぐなんで行きますよ」
🟥「いいよいいよ」

みたいな内容をし、私の家の近くまで来てくれることになった。(まさか家に上がってくるのかと若干恐怖だった)

家の近くにあるコンビニ駐車場にいるとのことで、向かった。

⚫⚫ちゃんこっちこっち✋と言われ振り向くと

鳥の糞まみれの車に乗ったサングラス姿のRED RICEが…!

筆者は助手席に乗り、約30分ほど話した。

筆者以外に3人ほどバイトが受かった、調理経験があるのが私と栄養士さん。この2人やな……(省略)

RED RICEの暑すぎる信頼をひしひし感じ、筆者は調理補助(皿洗い、盛り付け)しかやったことがないとは言いづらい雰囲気になった。

その後、バイバイをし、また夜に
これLINEIDだから登録しといてと言われ、ID検索したら

ライン名がフルネームに一切関係ない、パパ活で使われそうな名前だった
たとえば、ぽん吉、ぽん丸みたいな名前である。筆者はゾッとした。
まず、結婚していない50歳手前の男がLINEID追加してって言うか?と疑問に思った。その上、ぽん吉という気色悪い名前とオジサン構文である。筆者はRED RICEに不信感を抱いた。
LINEでオープン前日にお店に来てほしいと言われ、
(ついに研修か…まぁ…おにぎりを握ったりレジ打ったりするだけなら1日で覚えられるか)そんなことを考えていた。
そして、初めてのバイト仲間とご対面のために、急遽酸性ストレートをし、H&Mで服を買った。(筆者は大学ぼっちである、友達作りのためには印象を良くする必要がある)

だがしかし、
オープン前日はRED RICEしかおらず、シール貼りだけだった。
そこで筆者は衝撃的な事実を聞く。

⚫⚫ちゃん以外の3人やめたねん
オープン日は⚫⚫ちゃんと俺だけやねん
よろしくな。たのしくやろうな♪̆̈

ふぁ、?!まじ??
と心では慌てふためいたが
えー!そうですかー!よろしくお願いします!頑張りましょう!
と爽やかに返してしまった。

5:オープン日はやらかし放題

オープンの日、初めてそこにおにぎりが並んでいるのを見た。やはり、Z世代はインスタ映えに弱いのである、きゃっきゃっと女子らしい胸の高鳴りでいっぱいになった。写真も撮って、友達に自慢し、これから微笑ましい日常を送るのかと物の見事に調子に乗りまくっていた。だが、この後の、

人生初レジで筆者のポンコツの集大成をRED RICEに披露することになる🎉🎉🎉
それは🍙の種類と具が多すぎて、値段とリンクできないのである。さらに、🍙に値札もバーコードもついていない、レジも手打ちなのだ。それに加えて、接客の見本となる人がいなかったのである。他方のRED RICEは定型文を飛び越えた話をしており、全く役に立たないアドバイスと追い詰めをしてくる。

ミスしたら不慣れなもので…っていっとけばいいんや、それで笑いが起こればいいんや!!!

私はこの場から逃げたくてしょうがなかった。さんまさんや関西の芸人さんはラジオを聞くくらいすごく大好きなのに関西のノリってこんなにキツイものなんだと初めて知った。

そんなこんなで
オープンが終わり、次のシフトの日

まだ、ぎこちないとこはあるが、自分なりにレジができるようになったと自負していた。
RED RICEが2時間ばっか、買い出しに行った時は、気が楽でお気に入りの音楽を流しては歌ったり踊っていたりしていた。
そして、今日はいい日だったと思い、シフトが終わると帰ろうとすると

⚫⚫ちゃん大丈夫かーー
大丈夫やって、大丈夫。

とRED RICEから頭ぽんぽんされた。おそらく、筆者がレジできなくて落ち込んでいる顔に見えたのか、子犬を見るような目で励まされた。率直に、嫌な気持ちになった。


 <結論>関西以外で大人しいとレッテルを貼られる子は、関西人には超・超・超大人しい子に見えるのだ。


(つづく)