忘れられないあの人

喧嘩別れをして早2週間が経過している。
1日もK氏のことが浮かばない日がない。
私は色ボケしたのか?
いや、そうではない。
恋人という括りでなくても
知人レベルでも繋がりたい。
最初にお会いした日から、あ!という
閃きに近い感動を覚えた人であった。
その感覚は交際しても薄れなかった。
 
結婚していた元夫にも感じられなかった
絶対的な安心感のような空気があった。
K氏は61歳、私は48歳。
言うまでもなく初老である。
初老が恋愛するとは意外だった。
意外にも初老の方が元気である。
 
お互いに抱える問題があって将来は
約束できない関係性にある。
想いが深まれば深まるほど
現実との乖離に心が乱れる。
そして喧嘩を繰り返すのだ。
穏やかな関係性を望みながら
花火のような関係性であれば
望む関係とは遠ざかるのだ。
 
自然消滅という別れがよぎった。
マッチングアプリ業界では
LINEブロック・自然消滅は
日常茶飯事だという。
しかし、私はそのような短絡的な
判断を下す関係性を望んでいない。
また、幸いなことにそういう相手と
出会ったことがない。
終わりよければ、全て良しという
言葉があるように
去り際(引き際)は美しくありたい。
 
感情論で火花が散ったままでは
終われない。
2週間の冷却期間、自分の心と
向き合って喧嘩別れの状態で
彼にLINEを送った。
返信は無用だという内容で
今回は素直な自分の気持ちを
相手の立場を考慮しながら
綴ったのだった。
(20回は読み返して訂正した)
 
K氏からLINEからではなく
ショートメール経由で返信がきた。
「今は、LINEを読む気も勇気も
ありません。数日経って気持ちを
整えてから開封させて頂きます。
体に気をつけてお過ごし下さい」
 
女々しくすがるつもりはない。
先日、送るはずだった時計の
(アップルウオッチのようなもの)
不具合が生じて、その時に別れの
手紙をそえていたのだが結局送れ
なかった。
 

彼からの反応次第で今度こそ心が

決着がつく。