しげき「あっつー。なんでこんなあちぃんだ」
俺はパタパタと服を仰ぎながら歩いてる。
制服の中から蒸れた暑さがやってくる。
なつき「もーうるさい!あついあつい言ってたら余計熱くなるでしょ!!」
この口うるさい女は俺の幼なじみのなつき。
昔から俺についてまわる鬱陶しい幼なじみ。
しげき「あついもんはあついんだから仕方ないじゃん」
今日も俺はなつきを軽くあしらう。
なつき「だからってあついっていうなっ!」
バコッ
しげき「あいてっ」
別れ際にいつも頭をたたかれる。
しげき「その癖なんとかしろよ。。」
なつき「なんだって!?」
しげき「いえ、なにもないですよーだ」
しげき「あーあこんな時にあの人がいてくれたらなぁ」
そう、俺には想いを寄せている女性がいる。
コツっコツっ
高いハイヒールの歩く音が聞こえる。
あずさ「こんにちはしげきくん」
俺はハッとして後ろを振り返った
しげき「あっ、こ、こんにちは!!あずささん」
俺はウットリと挨拶をかますと
なつき「バコッ」
しげき「あいてっ」
しげき「帰ったんじゃねぇーのかよ」
なつき「あんたが寄り道しないか見てたのよ!
こんにちはあずささん」
あずさ「あら、なつきちゃんもいたのね。こんにちは。今日も2人はお似合いね」
そう言うとあずささんは何処かへ歩いて行ってしまった。
しげき「んなっ!そんなことないですって、、
って。なんも話出来なかったじゃん。。」
なつきを睨む俺。それ以上に睨み返してきたなつき。
こうして高校最後の夏は終わりを迎える。
キーンコーンカーンコーン
そして季節は寒い冬へ、、
先生「おーいお前ら高校生最後の冬休みだけど受験があるからきちんと勉強しろよー」
生徒「はーーいっ」
先生「ったく返事だけは一丁前に。はーいじゃあさようなら」
なつき「しげき!家帰ったら一緒に勉強会しよ!今日親出かけてて暇なんだ!」
しげき「知らねーよ!俺はやることあるの。1人で勉強してろっ」
なつき「ふーんだ。どうせやることないけどまた強がってるだけでしょ」
しげき「う、うるせぇ」
足早に学校を去る俺。
そう。今日は俺にとって大切な日になる予定だ。
あずささんに告白をする。
そう俺は決めていたんだ。
今日会える予定も作った。毎日じゃないけど電話もしてた。行ける。行ける。
俺はそう確信して集合場所へと向かった。
しげき「遅いな〜あずささんなにしてるんだろ。」
集合時間になってもこないあずささん。
電話も出ない。
メールも返事はこない。
しげき「んー。家は知ってるけどさすがにな。。」
躊躇したが、やむを得ない。行こう!
決心した俺はあずささんの家に向かった。
しげき「な、なんでだよ。。」
あずささんの家に着くとそこは
「売地」
しげき「え、、え、、?」
頭は混乱した。
なにか悪いことしたか?なにか変なことしたか?
昨日まで電話して
あんなに楽しくしてたのに。そう思いながら悲しくに浸っていると。
ブーブー。
携帯が鳴る。
着信の相手は
あずささん。
すぐに電話に出る俺
しげき「あずささん!!なんなんですか?家売地になっちゃってる。。昨日まで、」
あずさ「ごめんね、しげきくん。あたし。もうあなたには会えないわ。」
冷たい声で。
聞いた事のない言葉を言われた。
しげき「どうしてっ、、」
ブチッ、プープー。
そこから何度も
何度もかけ直した。
出ないっ。出ないっ。
しげき「なんでだよ!!!!!」
悲しみに暮れていた俺の目の前に
「しげき。。どうしたの?」
なつきが立っていた。
しげき「うるせぇなんもねぇよ黙ってろ!!」
こんな口調で話すなんて俺らしくない。でも今は悲しみが込み上げてなにもできない。
なつき「そ、そんなひどいこと言わなくても良くない?たまたま通りかかっただけなのに。もういいよ勝手に泣いてろばか。」
バコッ
頭を叩かれた。
なにも返す言葉が見つからずただただ
その場で泣き明け立ち尽くす俺だった。
あれから5年が経った。
俺は高校を卒業してから地元を抜け出し
東京に上京してサラリーマンをしていた。
しげき「あっつー。こんな暑い日に外回りの営業かよ」
今日は今年一の暑さになる予報だ。
腕まくりをしていつかのように服をパタパタとしていた。
???「まーだそんなこと言ってるの?」
聞き覚えのある声が後ろからして
振り返ると
そこにはなつきが立っていた。
しげき「なっ、なつき?」
なつき「なによお化けでもみたようなリアクション」
しげき「なんでなつきがここにいんだよ。お前地元の会社に就職したっておふくろから」
なつき「辞めた。」
しげき「え?」
なつき「だから辞めたの。」
しげき「え?なんで?早すぎねぇか?」
なつき「一昨日からこっちにきて家も見つけて一人暮らししてるの」
しげき「へ、へぇ、そうなんだ。じゃあ俺営業あるからまたな」
バコッ
しげき「な、なんだよ!!」
ニコッと笑ったなつき
なつき「懐かしいでしょ」
しげき「うるせぇやめろよ東京まできてやることじゃないだろ」
ダッシュで逃げる俺。
続く