ばっくれおまつ
どいつもこいつも勝手ばっか言いやがって。
っていうか、勝手言ってくれた方がまだいいよね。
無視っていうか連絡途絶えるのってどうなの?
しかもすげー途中で。
しかもウソばっかり。
ホントどうなってんだろうね。
ぶしゅん。
第1話「兄と北斗の拳」
僕は器用貧乏で、兄は補欠革命児。
僕が器用貧乏なのは、10歳のときに親に言われたから。
兄が補欠革命児なのは、彼が半紙に筆で書いたから。
これが2人の人生をあらわしている。
そしてその言葉にとらわれて、誇りに生きている。
1つ上の兄がいる。
兄と北斗の拳を観ると最悪だ。
終わったら
「アパッチ!客間行こうぜ。」
と誘う。
客間で僕たちは戦闘ごっこをする。
最初は僕が優勢だ。兄は不器用、僕は器用。
だからふざけてやる戦闘ごっこは僕が勝つ。
5分くらい経っていよいよ
兄を袋叩きにしていると
ゴフっ!!怒
と強烈なボディブローでノックアウト。
兄はガマンできずに本気パンチをしてきて、
僕はうずくまって泣く。
兄は同級生からバカにされて
「ぶっちょ」と呼ばれている。
題名決まっていないけど。
あぁあ。
小僧は小僧なのだ。
もてたいという一心で頑張ってきたのだ。
だから別にいいではないか。
もう十分にやってきた。
十分にって、何を??
「もて」をだよ。
やってねーじゃん!お前、まだまだだよ。
だってもてた感満載だったときある??
お前のもては幻想だぜ。
いいかげん気付くといいよ。
あぁあ、いつまで経っても満たされることは無いんだろうなぁ。
あぁああ。
へとしは大体落ち込む。
月給8万円でもちょっと足りないし、
月収150万円でもちょっと足りないのだ。
そんなことと一緒で、へとしの感情もそれに比例している。
何が起こってもちょっと足りないし、何も無くてもちょっとしか足りない。
そしてどこへ行こうとしているのか?
へとしもそれが分かれば苦労はしないし、
いや、へとしはそれにもはやあまり興味が無い。
なんとなく行くべき方向には気づいているし、それに対して心が満たされないことが
問題なのだ。
だから快適でいるには?と常に考えている。
でも快適でいられないのならその方向性を変えてでもって想っている。
本末転倒なのか、自意識過剰なのか、
どちらにせよ
頼りないし、冴えない。
