最近、娘の通園弁当を作り始めた。
お弁当を作りながら、思い出していることがある。
珍しく、母がわたしにお弁当を持たせるのを忘れた。
先生が母に連絡を入れたが、越境していたため
昼までに届けられそうもなく
急遽、幼稚園のそばに住んでいる祖母に頼んだ。
絵本の読み聞かせの時だったか、
祖母が静かに入ってきて
わたしのロッカーに紫の風呂敷包みを置いていった。
「風呂敷?」
いつもなら夢中になって聞いているエルマーの冒険も
風呂敷が気になって、ろくすっぽ耳に入らない。
ロッカーをちらちら見る。
「どうみても大きい。」
お弁当の時間になった。
お弁当は班に分かれ、机を島にして食べる。
ロッカーから運んだ紫の風呂敷包みを机に乗せ開く。
出てきたのは2重の重箱だった。
中身は子ども向け御節といった感じだ。
皆が「わぁ!」と歓声をあげた。
わたしは得意気に見せびらかした。
が、「お弁当は残さず食べましょう」という
ルールがあったことを思い出すのに、
それほど時間はかからなかった。
まさか、先生、これ全部食べろとか言わないよね?
規則は守らないといけないのは知っているけど、
事情が事情だ。臨機応変な対応を望む。
とかなんとか思いながら食べていた。
プレッシャーなのか、箸の勢いはすぐに止まった。
「先生…もう食べられません。」
わたしは「辛い」という表現が不得手だったが
出来る限りアピールした。
「残していいよ」と言ってくるはずだった優しい先生は
困惑した表情で、なんと「食べなさい」と言った。
わたしは絶望した。
当時、マニュアル人間という言葉を知っていたら
絶対に使っていただろう。
何度かの迫真のギブアップで、
やっと残すことを許された。
まだまだずっしりと重い風呂敷包みを抱え
祖母の家に行く。
祖母に「ばあちゃん、お弁当ありがとう。
美味しかったけど、いっぱい残しちゃった。
ごめんね。」と言った。
横に居た、叔母が
「いいんだよ、いいんだよ。」 と言った。
お弁当の残りを美味しそうに
パクパクと食べながら、さらに続けた。
「残してくる予定で、たくさん作ったんだもの。」
「あぁ、お弁当の残りって、なんでこんなに美味しいんだろう!」
そして叔父も加わり、宴会が始まった。
わたしの苦悩はなんだったのであろう。
5歳にして理不尽を知った。
お弁当を作りながら、思い出していることがある。
珍しく、母がわたしにお弁当を持たせるのを忘れた。
先生が母に連絡を入れたが、越境していたため
昼までに届けられそうもなく
急遽、幼稚園のそばに住んでいる祖母に頼んだ。
絵本の読み聞かせの時だったか、
祖母が静かに入ってきて
わたしのロッカーに紫の風呂敷包みを置いていった。
「風呂敷?」
いつもなら夢中になって聞いているエルマーの冒険も
風呂敷が気になって、ろくすっぽ耳に入らない。
ロッカーをちらちら見る。
「どうみても大きい。」
お弁当の時間になった。
お弁当は班に分かれ、机を島にして食べる。
ロッカーから運んだ紫の風呂敷包みを机に乗せ開く。
出てきたのは2重の重箱だった。
中身は子ども向け御節といった感じだ。
皆が「わぁ!」と歓声をあげた。
わたしは得意気に見せびらかした。
が、「お弁当は残さず食べましょう」という
ルールがあったことを思い出すのに、
それほど時間はかからなかった。
まさか、先生、これ全部食べろとか言わないよね?
規則は守らないといけないのは知っているけど、
事情が事情だ。臨機応変な対応を望む。
とかなんとか思いながら食べていた。
プレッシャーなのか、箸の勢いはすぐに止まった。
「先生…もう食べられません。」
わたしは「辛い」という表現が不得手だったが
出来る限りアピールした。
「残していいよ」と言ってくるはずだった優しい先生は
困惑した表情で、なんと「食べなさい」と言った。
わたしは絶望した。
当時、マニュアル人間という言葉を知っていたら
絶対に使っていただろう。
何度かの迫真のギブアップで、
やっと残すことを許された。
まだまだずっしりと重い風呂敷包みを抱え
祖母の家に行く。
祖母に「ばあちゃん、お弁当ありがとう。
美味しかったけど、いっぱい残しちゃった。
ごめんね。」と言った。
横に居た、叔母が
「いいんだよ、いいんだよ。」 と言った。
お弁当の残りを美味しそうに
パクパクと食べながら、さらに続けた。
「残してくる予定で、たくさん作ったんだもの。」
「あぁ、お弁当の残りって、なんでこんなに美味しいんだろう!」
そして叔父も加わり、宴会が始まった。
わたしの苦悩はなんだったのであろう。
5歳にして理不尽を知った。