設備と教育が充実した療育幼稚園。

 

2016年10月中旬、ムスメの受けるセラピーが決まりました。毎週火曜日の午前と午後。

 

  • 作業療法
  • 理学療法
上記の2つに予想していた言語聴覚療法はありませんでした。言語の遅れがあるものの、その頃にはたくさんの単語や語彙が話せるようになっていたからでしょう。それにムスメの頭にはまだ言えない新しい言葉もたくさん詰まっています。発達して時期がくればそれらを小出しにしていく、そんな風にムスメの言語は発達していくのです。
 
作業療法では工作などで手先の細かな運動、理学療法では体に『ブレーキ』をかけて身を守る運動。ムスメは運動機能が低いので危ないことが今いちわかっていないことがあり、やりすぎてころんだり、打ったり、怪我をすることがよくあります。どこまですれば危険かを体感を通じて訓練。
 
普通はグループセラピーなのですが、ムスメは他に気が散ってしまいグループでは難しいとのこと。2人の療法士さんはムスメのために話し合って時間を作り、個人セラピーにしてくれました。
 
集中してできる日もあればできないときもありますが、ムスメのセラピーは順調のようで、作業療法で作ったものをたまに持って帰ってきてくれます。
 
↑ちょうどバレンタインデーの日がセラピーだったので、作業療法で描いた(たぶん)ムスメの等身大の絵をもらいました。うんと集中すれば枠をはみ出さずに色がちゃんと塗れるのですが。
 
セラピストさんだけでなく、保育士さんもムスメのために色々と考えてくれてます。お絵かきの時間、投票所にあるような三面仕切りでムスメが1人でお絵かきに集中できるようにしてくれたり、ハサミを切るなどのトレーニングを日々してくれたり。
 
『◯◯ができない』のオンパレードでも改善に手が回らなかった前のプロテスタント系幼稚園。それに比べると、『今日は◯◯ができなかったが、少しずつ練習していきます』のようなポジティブな報告が日誌にたくさん書かれている。
 
ムスメは幼稚園での生活はゼロに近いほど話してくれませんが、できなかった何かがいつの間にかできるようになっいるムスメを見ていると『療』と『育』がされているとつくづく思います。
 
そしてムスメに同い年のアナちゃんという友達もできました。アナちゃんのお家に遊びにいったとき、アナちゃんのお母さんが前園長さんから聞いた話では、ムスメの通う療育幼稚園は、居住する連邦州の中で児童1人あたりに対する費用が一番高いのだとか。何と子供1人に年間10,000ユーロ(約121万)。
 
送迎バス、朝・昼食付き、1グループに保育士2〜3人、子供8人の集中的な保育に個人に合わせたセラピー。それを考えるとその額に納得。
 
さらに聞けば、アナちゃんのお母さんの知り合いの小児科医も自分の娘(普通に発達)を幼稚園に通わせたかったのですが、断られたそうです。
 
療育、といっても重度の障害を持つ子供たちだけではありません。むしろ『元気に走り回る』子供たちばかりで、ぱっと見では何が問題なのかわかりません。またムスメのように、何らかの発達障害があって普通の幼稚園では『拒否られた』子供たちも多いです。
 
療育幼稚園に編入してまだ8ヶ月あまり。それまではカレンダーの予定は毎週、ムスメの療育センターでのセラピーやムスメに関しての話し合いや手続き関係がありました。今ではそれが1つもなく、カレンダーが真っ白。
 
幼稚園に通わせて2年半。ようやくムスメは広くて静か、手厚く保育してくれる幼稚園でやっと落ち着いて学べるようになりました。
 
私自身も心に余裕ができ、6年経ってからやっと、ダイエットなど自分のやりたかったことを少しずつできるようになりました。