青山翻訳ゼミ(ATS)のブログ~青山学院大学生・OB・OGによる翻訳勉強会~

青山翻訳ゼミ(ATS)のブログ~青山学院大学生・OB・OGによる翻訳勉強会~

青山学院大学の卒業生&在学生による、翻訳勉強会、
青山翻訳ゼミ(Aoyama Translation Seminar:略称ATS)です。
英語⇔日本語の翻訳スキル向上を目指して、翻訳勉強会を開いています。
勉強会で学んだことを、ブログに書き綴っていきます。
よろしくお願いします♪

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皆さん、初めまして。青山翻訳ゼミのA部と申します。

ブログを書くのが今回初めてなので、勉強会の感想を綴る前に、簡単に自己紹介をさせてください。



私は2010年に英米文学科を卒業し、イギリスのバース大学(University of Bath)の通訳翻訳修士課程にて1年間通訳翻訳を学びました。その後帰国し、現在は都内の国際特許事務所で翻訳者として働いています。

一応、当ゼミの発起人です。(ゼミの設立経緯についてはこちらをご参照ください⇒http://ameblo.jp/aoyamatranslation/entry-11130929804.html

早いもので、ゼミ設立から半年が経ちました。勉強会もおよそ月1で定例となり、軌道に乗ってきたように思います。メンバーは社会人中心なので、時間的制約も多く、運営も容易ではありませんが、今後も細く長く続けられたら嬉しいです。メンバーの皆様、今後ともよろしくお願い致します。


さて、続いて、第5回勉強会の感想です。

今回は、経営学部出身のメンバーが幹事で、ドラッカーの名著『マネジメント』より、第34章「目標による管理(MBO)と自己管理」(※1)を取り上げました。

英文のレベルは平易で、文章の内容も理解しやすかった一方、ビジネス関連語彙の訳出に苦労を要しました。例えば、以下の語が挙げられます:enterprise, company, organization, business, business enterprise, etc.

いずれの英単語も「企業」「組織」「会社」等と訳せますが、これらの訳語は微妙にニュアンスが異なるので、文脈によって適した訳語をあてる必要があります。普段の生活ではこうした類義語の差異は意識しないので、翻訳者としてもっと言葉に敏感にならなければいけないな、と改めて考えさせられました。

また、他に興味深かったのが、カタカナ語の使用についてです。具体的には、member:「メンバー」「成員」、goal:「ゴール」「目標」といったものです。カタカナを使うと文体が柔らかく読みやすくなる一方、使わない場合は漢字中心となり堅い雰囲気になります。

以前のエントリーでも話題になった通り、こうしたスタンスの違いは、翻訳の目的、つまり「読者は誰か」という点にあると思います。今回の場合、前者は『マネジメント』を純粋に読み物として楽しむ一般層、後者は経営学に携わる学者や専門家、といったところでしょうか。

今後の勉強会でも、こうした読者層の想定に注意しながら、課題に取り組んでいければと思います。


以上、簡単にではありますが、第5回勉強会の報告とさせていただきます。ここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました。

そして最後に、大幅に(約1か月半)更新が遅れてしまい、申し訳ありませんでした・・・。

A部


1…有賀裕子訳(日経BPクラシックス, 2008)より

はじめまして、2011年・英米文学科卒のFMです。

私は大学34年次に山岡先生に翻訳の授業でお世話になったOGです。

山岡先生の授業で翻訳の面白さに気付き、「卒業後も勉強していきたい」と思っていたところ、このゼミの発起人の阿部さんに誘っていただきました。

在学中は完全に底辺の部類の学生だったので、優秀な方が多くてついていけなかったら…と心配していましたが、今のところ大きな恥をかくことは避けられていると思います。(笑)

翻訳をしていく中で感じたことを自由な雰囲気で話し合えるのでとても楽しく、卒業してからもこんな風に仲間と勉強する機会が持てるのは幸せだなあと感じています。


今回の課題は谷崎潤一郎の『刺青』、森鴎外の『寒山拾得』です。

日本の文学作品の英訳を日本語に訳すという試みでしたが、訳をする際に邪魔になることを防ぐため、今回にかんしては原文が誰のどの作品なのか明かされずに訳してきて、勉強会の中で始めて原文を見ました。

今までのゼミでは「既訳と自分の訳を見比べる→気付いた点をゼミで発表し合う」という形を取ってきたため、今回のように完全に原文を見ずに訳したものを持ってくるというのは初めての試みでしたが、皆で共有できる分気付く点も多く勉強になるということで、次回からも同じ方式をとることにしました。


また翻訳者が日本人か外国人かによって解釈に差が出る可能性があるため、用意できるようであれば、翻訳者が日本の方の既訳・外国の方の既約と両方見てみるのもいいのではないかという話が出ました。

今回は外国人の方が翻訳した英文を読みましたが、私達日本語のネイティブからすると「そんな風に解釈するのか」と正直違和感を感じた点もあったからです。

もちろんどの解釈が正しい・正しくないというのは判断はできませんし、ネイティブでないから間違っているというわけではありません。

ただ、翻訳者のバックグラウンドの違いによって生まれる解釈の差を比較するのも面白いのではないか、と感じたのです。

さて、今回の勉強会の個人的な感想です。

一番に痛感したことは、自分の日本語の語彙の乏しさです。

ストーリー自体が素晴らしいので英語による訳文を見ただけで鮮やかな光景が目の前に浮かぶような2作品でしたが、それを上手く表現できる語彙がないことが非常にもどかしく感じました。

「翻訳に必要なのは英語力以上に日本語力だ」

と故・山岡先生も仰っていましたが、まさにその通り。

英語の読解力はもちろんですが、それに加えて日本語の豊かな語彙力と、的確な語彙を選び出す表現力があってこそ翻訳ができるのだと感じました。

良い文章にたくさん触れて、少しずつでも日本語力を鍛えて生きたいと思います。


では、次回も宜しくお願いします!

こんにちは!

青山翻訳ゼミのT・Yです。

大変遅くなりましたが、1月14日に行なわれた勉強会の

感想を書かせて頂きます。


その前に、簡単に自己紹介をさせて頂きたいと思います。

私は2010年度に文学部英米文学科を卒業し、現在は国際物流

の仕事をしています。今は中国やシンガポール等のアジア圏内

の貿易を主に扱っていますが、現地とのやり取りや書類等で英語

には毎日触れています。しかし、学生の頃のように本格的な英文

を読んだり、翻訳の勉強をすることは殆ど無かったので、この勉強会

の話を聞いたときにとても良い機会だと思い、二つ返事で参加させて

もらうことにしました。皆さん今後ともよろしくお願いします!



それでは、以下前回の勉強会の感想です。

第2回の勉強会では『自由論』を課題として取り上げました。

本書は1859年にJohn Stuart Millによって書かれ、当時の欧州

(特に英国)の政治・社会制度の問題の自由の原理からの指摘

を試みたものです。


本書は哲学書ということもあり内容が抽象的で難しいということに

加えて、英文の構造もかなり複雑だったのではないかと思います。

セミコロンや挿入文等が使われ、一文一文が比較的長くなっており、

文の意味的な区切りを見つけるのが難しかったと感じました。


ということもあって、今回の勉強会は本文構造の分析・把握に重点を

置いて取り組んでいきました。本文冒頭から一文ずつ見ていき、各人

が予習の段階でわからなかった部分を取り上げ、反対に自分の気づ

いた部分については発表・意見交換を行うなどして、理解を深めて

いきました。やはり自分でじっくり考えて、色々調べたりするのですが、

今の段階ではどうしても限界はあって、みなさんの意見を聞くことで

新たに気づく点も多く、こうした勉強会の場はとても貴重だと改めて

感じました。


こうして本文理解も深まったところで、次回は引き続きこの『自由論』を

題材として取り上げ、今度は翻訳を中心に勉強していきます。



ここで一つ、前回の勉強会で話の出ていた英文法のテキストをご紹介

します。


英文法解説 』(江川泰一郎 著)…高度な文法事項が網羅されており、

                      例文も豊富でとても参考になります。

                      (タイトルがリンクになってます)



それではみなさん次回もよろしくお願いします!


こんにちは。

青山翻訳ゼミメンバーのO関と申します

(前回の『はじめまして』も私が書かせていただきました)。


最初に、少し自己紹介音譜


私は、2010年度経営学部卒で、

現在は出版社で勤めています。


翻訳本に携わることもあるため、

翻訳に関する知識を身につけたいと思い、

この青山翻訳ゼミに参加しました。


私は他のメンバーと違って、

翻訳に関する勉強はほぼしたことがないですが、

だからこそ、“翻訳初心者の中の初心者”

の気づきを伝えていけたらと思います。



さて、遅ればせながら、

12/17(土)の第1回ATS勉強会についてふり返りますひらめき電球


第1回は、英文学、

ジェーン・オースティン著「高慢と偏見」の冒頭を取り上げました。


18世紀のイギリスの郊外を舞台にした恋愛小説です。


各自気になった点を発表しながら、その箇所についてディスカッション。


文構造がわかりにくい点や訳語がいくつもある単語など、

ひっかかった点は、案外みんな共通しているようでしたね。


それにしても、ディスカッションしてみると面白いですねラブラブ!

同じ文でも、メンバー一人ひとりで少しずつ言い回しが違いますし、

既訳同士を比較しても異なっており、勉強になりました。


とりわけ登場人物の台詞の訳は、

各自の日本語のセンスが明らかに表れるような気がしました。


「翻訳に正解はない」

とは、まさにこのことですね。



今回、特に印象深かったことは、

「どの立場で翻訳をするかを考えて訳す」ということです。


たとえば、日本語として違和感を感じるから違う言い回しにしたいけれど、

そうすると原文から大分離れてしまう。

そんなジレンマってありますよね。


勉強会の中でも、そういった箇所がありました。


そのときに、発起人であるメンバーから、

「翻訳は立場を考える必要がある」と聞き、なるほどと感じました。


読者の立場に立つならば、できるだけ読みやすい文章に、

著者の立場に立つならば、できるだけ原文に忠実に、

訳すことになります。


でも片方だけが正しいというわけでもなくて、

両方とも翻訳において重要な観点だと思います。


とはいえ、どちらかを選ぶ必要がある時もありますから、

翻訳の際には、自らの立場をどちら側にするのかをしっかり考えることが大事なのだと感じました。



勉強会の後には、

今後の勉強会の詳細について話し合いました。


会開催の頻度

ブログ立ち上げの提案

既訳の準備


などなど、第1回を開催して要領がわかってきたので、

運営についていくつか決めました。


まだ始まったばかりで決めることが何かとありますが、

その分ゼロから自分たちで作っていけることが、

これからも楽しみに感じています。



次回1/14(土)は、ジョン・スチュアート・ミルの『自由論』第3章を訳します。

(今、事前に読んでいるところですが、難しいです。。)


お楽しみに!

はじめまして

ATS(Aoyama Translation Seminar:青山翻訳ゼミ)ですニコニコ

青山翻訳ゼミとは、その名の通り、

青山学院大学のOB・OGと在学生の有志による、

英語→日本語 翻訳の勉強会です。


最初のブログは、まず私たちの自己紹介をさせていただきます音譜



発起人は、青山学院大学英米文学科の

故山岡洋一先生の翻訳の授業の受講者で、

そのメンバーで久しぶりに集まって勉強しようという企画が、そもそものはじまりでした。



それから、

「受講者以外でも翻訳・英語に興味がある人にも声をかけてみよう」という話になり、

“青山翻訳ゼミ”

として発足する運びとなりました。



実はまだ立ち上がったばかりの会で、

12月に第1回の勉強会を開催しました。



メンバーは約10人で、

故山岡洋一先生の授業の受講者が多いですが、、

受講者でなかった人、英米文学科以外の学部出身の人もいます。



勉強会の参加理由としては、

「翻訳について勉強したい」、

「英語を学びたい」

「就職してから英語を勉強している機会が減ってしまったのでこの機会に英語を勉強したい」、

など、みんな英語が好きで勉強熱心な人ばかりです。



英語→日本語 翻訳スキルの向上(原文解釈能力、日本語表現力、翻訳の工夫・テクニック)

を目指して、

これから月1回本格的に勉強会を開いていきますビックリマーク



扱う英文は、

・小説・英詩

・英詩

・絵本

・経済(古典経済・現代ビジネス・Financial Times)

・経営(組織論・ドラッカー)
・日本の古典文学の英訳を逆翻訳

など、さまざまなジャンルを予定しています。




具体的に勉強会では何をしているかというと、

①事前に個人で英文を日本語に訳し、既訳と照らし合わせ、難しい箇所をチェック


②勉強会にて、各自の訳・わからなかった箇所を発表。

 

③複数の既訳を比べながら、英文の文法・解釈についてメンバー同士で意見交換。



といった流れで勉強会を行っています。



まだ一度会を開いただけですが、

他の人たちと共に勉強する意義を感じています。


同じ英文でも、各自の英語のスキル・日本語の語彙力によって、

全然違う訳になります。

他の人の意見を聞くことができ、とてもよい刺激をもらえますねひらめき電球



第1回の活動の詳細は、長くなるので次の記事で紹介させていただきます。




ブログでは、勉強会の概要・ポイントとなる表現など、

翻訳の勉強から得た気づきをつづっていきます。

青山翻訳ゼミの今後の活動にどうぞご期待くださいチョキ