ある有名人がポートを入れることを拒否している
とニュース記事に出ていた


こういう時に決まってお節介な他人たちが説得に走る
余計なコメント多数


がん治療が嫌だと言ってる人に
これまた癌でもない他人がお節介な説得を



痛くて痛くてたまらない、でも麻薬を飲むのは嫌だという人にも


抗がん剤治療はしたくないという人にも


嫌だ!という拒否感の強い人の裏側にはその人なりの思いが絶対にある、過去のトラウマが根深く残っていることもある



医療者も時に説得を試みるがうまく伝わらないことも多い
麻薬をギリギリまで拒否し続けた人に
何故そんなに嫌なのかを時間をかけて聞いてみた
実は息子が若い時癌だった、麻薬を始めた途端亡くなった
そんな過去がありました
私たちは反省しました
そんな辛い過去を抱えて麻薬は悪者だと思い込んでしまっていた人に対して何も知らず正論だけを押しつけ説得しようとしていたのです
あー、そうだったのですね、それはお辛い体験でしたね
十分にそのお気持ちを理解した
それだけで患者さんは自ら麻薬を飲もうかなという気持ちになってくれたのです
あの頃の医学ではまだ麻薬の扱い方がきちんとしていなかったんですよね?先生方の言うように少量ずつから様子見ながらはじめたら大丈夫ですよね?と


抗がん剤を頑なに拒否した人もやはり壮絶な過去があった
その同じ薬を使った母親が(アレルギーだったのだろうか?)突然目の前で苦しみ出し亡くなった体験があった
聞いてみると拒否する理由に共感はできます
理由がわかれば対処方法もわかります




ポートを拒否する人にもまた理由があるのです
知人に異物を体内に入れたことで感染症に苦しみ敗血症になり亡くなった人がいたり
体内に異物を入れたくないという信念があったり
ポートを入れる=もう長くないと思い込んでいたり
ただ便利だよとか、点滴何度も刺されるストレスがなくなるよ、とか それはあくまでもあなたの価値観であって押しつけはちょっと違うと思います
便利なのはほんとは医療者だったりもします

医療行為は些細なことでも1つ1つ受ける側も思いや考えがあります
治すことや楽になること以上の不安を抱えています
その人にとっての嫌な理由をまず十分聞いてあげてほしいです



私も癌になり様々な治療や薬、処置を拒否してきた経験があります
その都度何故嫌なのかをお話します
その恐怖心をまず取り除いてもらわないと前には進めなかったです
嫌だという気持ちが強い時に説得してくる人は二度と信用できなくなります
そんなものです