ほんに暑おすなあ。
昼見世から戻った姐さんたちが、階段をあがっていく。
白粉のにおい、しゅるりと裾が擦れる音、あだっぽく息のまじったお喋りとともに、
廊下を抜けていく風は、湿気を帯びて少しおもい。
汗ばんだうなじに後れ毛が張り付いて、私は平成の夏を思い出す。
「ただいま戻りました」
三味線と、風呂敷包みを脇に抱えなおして、襖の前に立った。
お入り。
すぐに涼やかな声が私を招きいれてくれる。
微笑んで、静かに彼のそばへ座った。
藍染の単衣の衿から白い首がすらりと伸びている。
思えば、このうつくしい肌のどこにも、汗が浮かんでいるところなんて見たことがない。
「呉服屋のご主人が、秋斉さんによろしく伝えてください、って」
「そうでっか。今度あの店に小袖の仕立てを頼もう、思てますのや」
私から包みを受け取ると、秋斉さんは筆を止めて、膝をこちらへ向けた。
窓から差し込む西日の濃い橙が、すべらかな彼の頬を染め上げる。
「○○はん」
唇にうっすらと笑みをたたえて、彼が私の名を呼んだ。
「お遣いご苦労さん。暑い中寄り道させてしもうて、堪忍え」
差し出されたのは銀色の器。透明な水面がゆらめいている。
「これは…?」
「冷や水や。あんさんが戻ってきはるすこうし前に、売り子の声が聞こえてな」
「いただいていいんですか」
「へえ、もちろん。お遣いのご褒美どす」
真鍮の椀はひんやりと冷たくて、指先から心地よく熱を奪う。
「…ありがとうございます」
口に含むと、溶けた砂糖が舌を甘やかした。
甘い冷や水が喉をとおりすぎ、身体の底に溜まった暑気を散らしていく。
「秋斉さんもいかがですか?」
「ん?」
「つめたくておいしいですよ」
「……おおきに。ほな、ひと口いただきまひょ」
すらりと長い指が、銀色の椀を傾ける。
こくん。なまめかしく上下する喉は、私のものよりずっと大きくて骨っぽい。
秋斉さんが男の人なのだということは、もちろん頭ではわかっているけれど。
こんなふうに時折垣間見る彼の『雄』に、いつだって私は翻弄されてしまう。
「……○○はん」
「……!っは、はいっ」
「そないな顔で、不用意に男を見つめたらあきまへんえ」
「………え」
指先が、目の下をなぞる。
ひやりとわずかに冷たい感触も、頬の熱を下げてはくれない。
それどころか、近付いた彼の視線に射抜かれて、逆に火照りが増してゆく。
「こない、潤んだ目で座敷に出はったら、旦那衆は目の色変えてあんさんを口説きにかかるやろなあ」
「……そんな、こと…」
「忘八としては喜ばしいことやけど…」
「……ん…」
指は頬を伝い下り、唇のあいだへと入り込む。
「男として、この顔は誰にも見せとうないな」
中途半端に開いた私の口唇は、あっさりと彼を受け入れる。
ひとさし指が舌先をくすぐるから、ささやかな仕返しに甘く噛んでやると。
お仕置きだといわんばかりの口づけが襲い来る。
口内を確かめるように弄られ、もっと欲しいと袖を引けば、意地悪な唇はすうっと離れていく。
もういちど。もうすこし。
彼は私の願いを知っていて、わざとゆっくり、じりじりと距離を詰めて、ようやくまた唇が重なる。
喉からわきあがる声が、口づけの隙間からもれる。
それすら誰にも聞かせないと言うように、唇が覆いかぶさってくる。
気付けば簪が引き抜かれていて。
落ちた髪をゆるゆると梳きながら私を見下ろす、秋斉さんの視線に捕らえられていた。
晩夏の夕暮れ。
置屋の奥部屋で響くのは、涼をさそう風鈴と、絽の帯をほどく音…
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艶の日滑り込みショートストーリー。
あれ?
おかしいな。
秋斉さんとふたりでこっそり涼を楽しみたかっただけなのに、帯解かれてるし(*・ω・*)
ええと、しばらくブログを放置しておりました。
なんとか生きてます。元気(に萌え補充する毎日)です。
子どもたちの夏休みが終わり、ようやく弁当ロードから抜け出せた~
先々月の艶の日に参加させていただいたリレー小説のあと、書き物からほぼ離れた生活を送っておりました。
人間、やらないとできなくなるもので、上の短い文章書くだけでも一週間くらいかかってしまったというね。妄想は常に頭にあるのに、形にできないまま一人ニヤニヤする日々です。
以前の記事にも書きましたが、ここ数カ月でイケメン戦国の沼にずるずると引きずり込まれてしまい、抜け出せなくなっております(●´З`●)ゝ
久しぶりに課金してる…!日付変わるころに金平糖かじりまくったあの頃を思い出すわあ…
アカ二つを使って、政宗→信長→家康→秀吉→幸村(イマココ)と読んでいますが、武将に惚れるのはもちろん、主人公ちゃんがかわいい!それぞれの武将によって主人公ちゃんの性格も変化していておもしろい。
雑感としては、
政宗√→飄々としていて、打たれ強い。
信長√→気が強いけど、包容力抜群。
家康√→初心で真っすぐ。危険を回避しようとせず突き進む。
秀吉√→みんなに可愛がられる妹キャラ。なのに芯は強くて折れない。賢い。
幸村√→勝気な現代っ子。けんかしたりぶつかり合うことも多いけど、対等な存在。
という感じかなあ。
武将のキャラクターや会話、小ネタも、萌えるし惚れるし、時々笑えるし、エンドまでにきちんと大人な関係に至るので、欲求不満にならずに済みます←
イケメンシリーズでおなじみの試練がやはりネックですが、普通にログインしていればノーマルストーリーは課金しなくても読めますしね。(プレミアストーリーに毎回悶えてる人が何を言うか)
9月に信玄√が配信になるとのこと。信玄様も気になるけど、ミステリアス好きな私としては、光秀√と謙信√配信を心待ちにしております(*´Д`)=з
支部で二次作家さん絵師さんの作品を漁っては、夜な夜な萌え転がる毎日。現実が慌ただしいと、その分二次元に逃げ場がほしくなる♥-(´ε`● )
来年にはVitaのゲームが発売になるらしく、おそらく買ってしまうと思います…
艶がも移植してくれればいいのになー
そうそう、艶がと言えば。
Twitterで知ったのですが、何やらドラマCDが出るとのこと…!
自分の中ですっかり落ち着いてしまった艶熱が再燃しそうな予感です。
書き物熱も消えてはいないけれど、限りなくオリジナル寄りのS斉さんが、設定いじってるうちにすんさまと混じり、しまいには完全に別人になってしまったので、このまま書き続けようか迷っております。書くなら、個人的な萌えを詰めに詰め込んだ男を作り上げたいと思っているけど、ちょっと未定。構想練ってると脳みそが疲れてきて、ついイケ戦に逃げてしまうというダメ人間…
そしてここからは夏の記録です。
記事分ければよかったんだろうけど、面倒なのでひとつにまとめてしまいます┏( ^o^)┛
写真ばかりなので、興味ない方はスルーでお願いします。
★七夕絵どうろう祭り
今年も美しかった~
私はフローズン生をいただきましたε-(o´ω`o)
キンキンに冷えてて美味♡
甚平三兄弟。挟まれた末っ子が嫌がってるw
★お盆休み(実家にて)
ガレージでバーベキュー!炭担当は弟
いとこ同士で水鉄砲対決
人見知り場所見知りの彼はおそるおそる動き回ってました
そして私はまた飲んでる。というか毎日飲んでる。
夜はもちろん花火
公園の噴水にて。男子はやはりやるよね…あほだー
★その他
長男がベイブレードにはまっており、週末になると近くの大会に連行されています。
近くっつっても隣県…80㎞くらい離れてる_(┐「ε:)_
長兄の顔で遊ぶ末弟
この夏もエコアンダリアで編みました。夏の趣味ですね。
ではでは、またそのうち浮上いたしますので、その時までドロン(●‘∀‘●)ノ"















