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公式塾長のブログ

学習塾特命係


以前、ある音楽評論家が「スティングは音楽に対して真面目である」と言っていた。これは褒め言葉に聞こえるが、ややもすれば、音楽に対して真面目というのはつまり、天性のものから音楽を作るのではなく、難しく解釈しすぎなのではないかとも聞こえる。よくピンと来る勘があるというが、スティングの場合、そのような勘ではなく、理路整然とした作り方で曲を作っているようにも感じる。たとえばこの「ブランニューデイ」というアルバムに“ghost story”という曲がある。この曲、リズム感をつかむのが非常に難しく(自分だけ?)、そのまま曲が進んでしまい、ただ最後は自然とわかりやすく終わるという構造。逆に言うと、リズム感を失ったが最後置いてけぼりになり、気がついたら終わりの方だったという残念感。つまり曲構造が計算されているのである。これは他の彼のアルバムでもよく聴かれるものだが、ポリス時代の『見つめていたい』も、ものすごくシンプルなメロディラインだが、よく聴くとものすごく複雑なキーボードの叩きが聞こえる。これはジャズのインプロビゼーション的な要素というよりむしろ、最初から計算された曲構造、簡単に言うと楽譜がそこに存在するような曲作りになっている。真面目とは、必ずしも褒め言葉とは限らない言葉である。