
我々にとって聴きやすいというのは何を意味するのか。ポップでキャッチーな音楽ほど、アーティストの意思には不思議と反していることが多い。つまり、我々が聴きやすいものほどアーティストにとっては不満だという反比例現象をよく耳にする。その根本にはプロデューサーの商業的価値を第1に考えるビジネス優先の世界が存在する。以前のアラニスモリセットでも同じで、爆発的に売れたファーストアルバムと爆発的に不評だったセカンドアルバムでは、アラニス本人の意向ではセカンドアルバムがより自分に沿ったものだったらしい。日本でも以前、Mr.Childrenが『アトミックハート』の人気を経て満を持して発表した『深海』では、ファン的には前者、本人的には後者と割れている。そしてこのアランパーソンズプロジェクトの『アンモニアアヴェニュー』は非常に聴きやすいアルバムで商業的にも成功したものだが、果たしてアランパーソンズはどう思っていたのだろうか。1984年。