今回は標準エリアについてです
-シングルエリア-
1つのエリアのみ
拡大しても図が見づらい場合はこちら
area0
DR(Designated Router) → R1
BDR(Backup Designated Router) → R2
「show ip ospf database」で表示されるLink IDとADV Routerについて
Router Link States(LSA1)
Link ID(Link State ID) → 同じエリアに所属している自他含む全てのルータのOSPF Router-id
ADV(Advertising) Router → LSA1を通知してきたルータのOSPF Router-id
Net Link States(LSA2)
Link ID(Link State ID) → 所属エリア内のDRの役割を担っているルータのI/Fに設定されている実IPアドレス
ADV(Advertising) Router → LSA2を通知してきたルータのOSPF Router-id
-マルチ(複数)エリア-
バックボーンとなるエリア0と、エリア0に直接つながる（virtual link除く）複数のエリアから構成される
バックボーン(エリア0)とは
他エリア間で行われるパケットの転送をトランジットするエリア
拡大しても図が見づらい場合はこちら
※説明の便宜上、area0でやりとりされるLSAのみ表示しています
area0
DR(Designated Router) → R1
BDR(Backup Designated Router) → R2
ABR(Area Border Router) → R3
「show ip ospf database」で表示されるLink IDとADV Routerについて
LSA1、LSA2についてはシングルエリアと同様なので省略
LSA3 … Summary Net Link States
Link ID(Link State ID) → 他エリアのネットワークアドレス
ADV(Advertising) Router → ABR(Area Border Router)のOSPF Router-id
area2のネットワークアドレスをR3がarea0のDRであるR1へLS updateで通知
↓
area0のDRであるR1ルータがarea0内の全ルータへLSA3を使用しarea2のネットワークアドレスを通知
上図で省略したarea2でやりとりされるLSAも含めると以下の通り
拡大しても図が見づらい場合はこちら
area0
DR(Designated Router) → R1
BDR(Backup Designated Router) → R2
ABR(Area Border Router) → R3
area2
DR(Designated Router) → R3
BDR(Backup Designated Router) → R5(f0/0のIPアドレスが10.0.2.253のルータ)
ABR(Area Border Router) → R3
まとめ的な
「show ip ospf database」で表示されるLink ID、ADV Routerについては下記の通りになります
| LSA No. | 名称 | Link ID | ADV Router |
|---|---|---|---|
| 1 | Router Link States | 同じエリアに所属している自他含む全てのルータのOSPF Router-id | LSA1を通知してきたルータのOSPF Router-id |
| 2 | Net Link States | 所属エリア内のDRの役割を担っているルータのI/Fに設定されている実IPアドレス | LSA2を通知してきたルータのOSPF Router-id |
| 3 | Summary Net Link States | 他エリアのネットワークアドレス | ABR(Area Border Router)のOSPF Router-id |
※今回の内容は各画像に表示されている全ルータを同時起動した結果となります