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アラスカの写真をみた知人が、「絵はがきみたいだね」と言う。


確かに・・・。本当だったら、もっと人を入れたりして、動きのある写真の方が面白いとは思うんだけど、でも、ホントに「できすぎた絵はがき」が目の前に360度広がっているんだからしかたない。つい、そのままシャッターを押してしまうのだ。

景色に圧倒されると、人は、思考を停止する。まぬけに、呼吸まで停止してしまい、苦しくなって、口をぱくぱく無意味に開閉しながら目に焼き付けた風景が、今、目の前に、10X15センチの小さな紙切れとなって、555枚も転がっている。この小さな紙切れの裏に広がっている、あの広がりが、体験していない人には上手に届けられないのが・・・悔しい。いつも、悔しい。

それができたのが、星野道夫さんだったんだなー。


ところで、アラスカに住む安藤さんに、「アラスカが恋しくてしかたない」とメールしたら、さらに地団駄ふみたくなるような返事だったよ、チェッ。

「私はずっとアラスカにいるので、アラスカ病にはなったことがありませんが、そういう「ぽっかり穴」とか感じるのが「行きたい」の原動力となってまた行くのでしょうね。私はアラスカで満足してしまっているためか、他の場所へ行きたいと思わなくなってしまいました。」

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