肛門掻痒症の治療は、最初に肛門を診察して、切れ痔、イボ痔、脱肛などの肛門病の有無の検査が行われます。
細菌や真菌などの病原菌の有無を調べるために、皮膚の一部や分泌液を採取して、培養検査が行われる事もあります。
ぎょう虫症の疑いがある場合には、粘着テープを使用したセロファンテープ法により検査が行われます。
そして、その原因に応じて、ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、抗真菌薬、抗生剤などの軟膏が処方されます。
ステロイド薬は、痒みを抑えるにはとても即効性があり、効き目が高い強力な薬と言われていますが、長期的に使用を継続していると、皮膚萎縮などの副作用が生じたり、徐々に効き目が悪くなるなどして、薬剤への依存性が高まる危険性がありますので、十分注意が必要です。
また、治療中はトイレットペーパーで強く拭きすぎないように注意したり、ウォシュレットを使用して痒みが生じる場合には、使用を控える必要があります。
お風呂では、極力優しく洗うように心がける事も大切です。
硬い便や頻繁な下痢によって肛門が傷付いている可能性がある場合には、ヨーグルト、納豆、漬物などの発酵食品を積極的に食べるようにして、腸内環境を整える事も大切です。
腸内環境を整える事は、便秘や宿便(残留便)を予防したり、免疫機能を高める効果もありますので、アレルギー体質の改善にも有効な場合があります。
添加物の多いインスタントフードやレトルト食品、香辛料やコーヒーなどの刺激物、飲酒や喫煙は控えるようにして、適度に運動して汗を流す事も、体内の解毒作用を高める効果が期待できます。
また、心因性のストレスも、痒みを誘発したり、症状を悪化させる場合がありますので、音楽を聴いたり、本を読んだり、散歩をするなど、自分の趣味の時間を持つなどして、リラックスできる時間を作る事も大切です。
そのような精神的な充足感とともに、十分な睡眠時間を取り、心身ともに健康な状態を維持できるように努めていきましょう。