井ばらたかよし「どうせ、ボクなんて。」

  @yuumai2023 


 先日インスタで繋がった広島の観光大使の方の児童絵本です。作者の幼少期をもとにしたお話しということでした。小学生から中高生までが抱える自己喪失感が描かれています。


 小学5年生のたかちゃんは、自己肯定感の低い男の子です。自分を必要の無い子だと考えて、カレンダーに居なくなる日をチェックしていました。ついにチェックした日になりました。最後ぐらいと思い散歩に出ると、公園の木やおばあさん、妊婦さんも困っていて、たかちゃんと同じことを考えている様でした。優しいたかちゃんは、みんなの困り事を解決していきます。みんなの笑顔を見て、たかちゃんも楽しくなって家へ帰りました。


 児童絵本なので、ほんわかした雰囲気で描かれていますが、結構深刻な問題ですね。

 私も以前いた塾の高校生から同じような悩みで相談されました。色々話を聞いていくうちに、全ての気持ちが自分の内側に向いてしまい、いっぱいになっている様でした。友人達もいたので、友達の心配事を一緒に解決することで心の整理がついて、次の一歩が踏み出せるようになりました。


 一般的な解決策では無いかもですが、自分事でいっぱいな人は、他人の心配をして体や心を動かすと良いかもしれませんね。そんな昔を思い出す絵本でした。

 小学生には読み聞かせで、中高生は一人での読書におすすめの絵本です。