またひとつ夜が明けて
誰の胸にも眩しい光が差し込めば
過ぎた日を思うより 新しい何かみつけたくて歩いた
4月、教員生活7年目。
明日から新しい学校に赴任する。
今日は下見。学校まで続く桜並木をゆっくり
歩いた。
明日からは自転車でもいいな。
「綺麗だな…」
「綺麗ですね…」
「えっ?」
「初めまして、二宮先生ですか?
美術担当の大野です。
今日下見にくるって、翔くんから聞いています。」
「初めまして、明日からこちらで数学担当させていただきます、二宮です。
ここの桜並木はすごいですね。」
「毎年ここでスケッチするのが楽しみなんですよ。」
「翔くんは時間にうるさいから、早く行かないと。」
「あっ、急がなきゃ。
明日からよろしくおねがいします。」