アーティスト: サザンオールスターズ, 桑田佳祐
タイトル: 涙のアベニュー

 タイトルは、The Beatlesの「Hey Jude」から来ているのは一目瞭然ですが、Ryudoとは、宇崎竜童のことです。
 デビューが決まったサザンは所属事務所を探していたのですが、その時に宇崎竜童の事務所に話をもって行ったそうです。その時、宇崎氏は「日本語が分からない歌は好きじゃない。」と言って断ったそうです。のちに宇崎氏は「俺、そんなこと言ってねえよ。」と否定したそうですので、真偽のほどは定かでありません。
 何故ここで「涙のアベニュー」のB面を扱うかというと、アルバム「Tiny Bubbles」に収録されたものとは、別ヴァージョンだからです。コアなファンはエンディングが違うことを確認するために、このシングルを持っているのです。

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アーティスト: サザンオールスターズ, 桑田佳祐
タイトル: TEN・ナンバース・からっと

 はっきり言って、シングル・ヒットが収録されていること以外にウリがないアルバム。私にとって、サザンのアルバムの中ではワーストという位置付け。これは単純に1stが衝撃的だったのに比べてインパクトがない、これ以後のアルバムはどんどん良くなっていく、という狭間に位置するアルバムであるせいでもある。実際、環境的にも精神的にも肉体的にもこのアルバムの制作が一番しんどかったに違いない。いまさら「エリー」を語る必要もないだろうから、例の如く、レア・トラックだけを扱う。

奥歯を食いしばれ
 2004年の「真夏の生ライブ」で久しぶりに演りましたな。ファンクラブ会員限定ライブだったので、こういうレアな選曲の反応を見たかったんですかね。年越しライブも少しコアなファン向けの選曲がありましたし。両方行ってないんですけど、2004年のこれらのライブに行けなかったのは、「ざんね~ん!」(笑)。
 このアルバムはこういう曲を聴くためにあるんですよ。ある意味「明るく楽しいサザン」を裏切ったかたちの曲ですし。こういうブルース・ロック的な曲が好きになったのはもう少し大人になってからですね(発売当時は小学生)。ガキには分からん良さがある。

アブダ・カ・ダブラ(TYPE.1)
 「いとしエリー」のB面(発売当初はシングルレコードなのでこの表現が正しい)に収録されたのが、TYPE.3で、日清やきそば「UFO」のCMで流れてたのも含めると4ヴァージョンあることになりますかね。アルバムではA面の最後の曲になるのですが、飛行機が離陸するかのようなSEでフェイド・アウトして、
アブダ・カ・ダブラ(TYPE.2)
がフェイド・インして始まるという姑息なことをしてます。今はCDだからこの2曲はつながっていていいのですが、昔はレコード。盤をひっくり返して、だから意味があったのか疑問です。

気分しだいで責めないで
 「なんだ、シングルじゃん。」と言うなかれ。シングルとは別バージョン。個人的にはシングル・ヴァージョンの方が好き。やはりブラスが目立っている点と間奏に入る時の早口なスキャット(?)があるところが良い。2ndシングルとして発売された時には、私としては「シンドバッド」以上の評価だったが、ライブで演奏されることが少なかったのは、桑田が「好きで作った曲ではない」からだろう。
 このアルバム・ヴァージョンの方が演奏がシンプルでバンドとしてちゃんと聴けるから好きと言う人も多いだろうが、この頃のサザンを取り巻いていた環境を考えると決してベストな演奏ではないと思うのだ。

 このアルバム、歌詞がちゃんと掲載されていない曲(#$!☆♪♭なんて具合)が何曲かあるのだが、理由は印刷が間に合わなかったというのが、一般的になっているようだ。当時のサザンはテレビ出演の合間をぬってレコーディング、と忙しいスケジュールをこなしていたためということだが、私は断言したい。
 「桑田が適当に歌ってるだけだ!」
と。桑田佳祐のソロで発売されたビデオクリップ集「DVD WONDER WEAR」に収録されている「素敵な未来を見て欲しい」やアルバム「ROCK AND ROLL HERO」のレコーディング風景を見ての通り、桑田佳祐は曲を先に作って、適当な英語交じりの仮歌で歌入れしておいて、歌詞を確定させるのは最終的にヴォーカル・トラックを録る時なのだ。
 忙しさに嫌気がさしていたところに、レコーディングを急かされ、出来た!歌詞?そんなもんどうでもいいだろ!!ってな感じの相当“痛い”アルバムだと思うんですけどね。

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アーティスト: サザンオールスターズ, 桑田佳祐, 斉藤ノブ, SOUTHERN ALL STARS
タイトル: 熱い胸さわぎ

 とりあえず1stアルバムから行きましょうか。まあ『勝手にシンドバッド』は語られすぎているので、このアルバムにしか収録されていない(ベスト盤やシングルのカップリングで収録されていない)楽曲のことを書きましょうか。

レゲエに首ったけ

 デビュー当初のサザンの楽曲はみんなそうなのだが、意味よりも「音」を重視した歌詞になっており、この歌の歌詞を読んで感想を言えといわれても、何も出てこないのが普通だ。
 タイトルの通り、レゲエに対する桑田佳祐なりのリスペクト表現なのだろうが、おかげで私はレゲエという音楽をまともに理解するのに、もう少し時間を費やすことになった(笑)。
 それにしてもこのアルバムの中の原由子のヴォーカルは、今では想像も出来ないほど「骨太女」である(失礼)。

いとしのフィート
 こちらは、リトル・フィートに対するリスペクトソング。のちにローウェル・ジョージのトリビュート・アルバムに日本人としては唯一、桑田佳祐が参加することなるわけだが、そもそもサザンがパーカッションを入れた6人編成(今は残念ながら5人だが)になったのは、リトル・フィートと同じにしたかったから、という理由であることはファンの間では有名な話だろう。そして帳尻あわせ(?)で加入したパーカッションが未だに「準メンバー」であることもファンの間では有名だ(笑)。
 デビュー後最初のライブ・ツアーとなった「デビューコンサート『胸騒ぎ』」のオープニング・ナンバーでもある。
 大晦日の情景が歌われているにも関わらず、年越しライブで一度も演奏されたことがないのでは?いつか実現してほしいと個人的には思っている。

今宵あなたに
 アルバムのラストを飾るナンバー。私、意外とこの曲が好きなんですよ。『バラッド』にも入ってないのね。
 歌詞に「天ぷら屋」が出てくるけど、原由子に実家が関内にある「天吉」という天ぷら屋なのは、もう有名な話だね。

 このアルバムはサザンのアルバムの中でも自分の中では上位に入る1枚ですね。1978年当時シングル・ヒットを飛ばして、セールス的に成功してたバンドで、これだけ様々なリズムを演奏できたのはサザンぐらいじゃないかな。まあ、斉藤ノブの力が大きいのかもしれないけど。でもこれって今考えてもちょっと驚異的だと思うんだよね。
 山下達郎が「桑田君のファンは振り幅が大きくても、受け入れてくれるから羨ましい」みたいなことを言ったらしいけど、すでにデビュー・アルバムの時点で、その振り幅を如何なく発揮して、現在があるってことを本作で強く感じますよ。

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