おはようございます。

今日の花は『ウスバサイシン』を紹介します。

※学名

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*学名の種名のsieboldii(シーボルディ)は日本でこれを採集したシーボルト氏を記念したものです。

※分布
中国 (山東省、浙江省、江西省、河南省、湖北省、四川省など)、台湾

青森県、岩手県、秋田県、山形県、福島県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、神奈川県、静岡県、新潟県、石川県、富山県、長野県、山梨県、岐阜県、三重県、和歌山県、滋賀県、奈良県、兵庫県、島根県、鳥取県、愛媛県、長崎県、熊本県

※開花期: 3月~5月

※和名 : 薄葉細辛(ウスバサイシン)

※中国名 :細辛

※生薬名 : 細辛(サイシン)
漢方処方で、咳止め・去痰・鎮静・鎮痛・解熱などに用います。
『前回に紹介しました、*杜衡も同じで生薬名をサイシン(細辛)と言い、漢方薬として用います』

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細辛属和八角属中薬研究与応用より引用させていただきました。


※『サイシン』とは、もともと本草薬学上の名であって、細辛の名前が初めて出てくる書物に中国「神農本草経」(452~563年)があります。神農とは、4000~5000年前の古代中国の神で、身近な草木の薬効を調べ、何度も毒にあたっては薬草の力で蘇ったと言われています。こうして発見した薬を纏められたものが神農本草経になります。

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※エーザイ「くすりの博物館」より引用させていただきました。


3月8日撮影

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左・数日前に開花、真ん中・本日開花、右・蕾

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さらに、蕾をもう一つ切って内部のようすを観察することにしました。
※そして、分かった事が一つありました。それは、今迄気付かなかったことでした。葯を付けた雄蕊の花糸が上下運動することは知っていましたが、若い蕾を切って初めて知りました。蕾を形成して間もない頃には、花糸は立っていて、それが成長とともに、次第に花底に下りて、花が開花する頃には花底にあり、満開する頃に再度立ち上がるということが判明しました。

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左から、若い蕾・成長した蕾・開花間もない花・満開間近の花

※若い蕾 雄蕊の花糸は立っている

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※成長した蕾

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※開花間もない花

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※満開間近の花

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縦隆起(ヒダ)だけがある

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裏側のようす

※雌雄蕊柱の断面

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子房の位置は上位である
花柱の付属突起は短い・柱頭は外向き
左端の直立した葯の部分では花粉が出かかってきています。