みくるですニコニコ


もう1週間前のことになるのですが、『桜井市夏季大学』に参加しました。

第61回となる今回の講師は里中満智子先生でしたラブ


大好きな里中満智子先生にお会いでき間近でお話しが聞ける幸せで貴重な時間でした。


写真撮影が禁止だったのが少し残念でしたが、桜井市観光協会さんがインスタとTwitterに投稿されていました口笛

感動が蘇ります。


奈良新聞に掲載されたそうです。


桜井市の大神神社、纏向遺跡などにまつわる伝承や和歌などを紹介しつつ、先生の解釈をお話下さいました。


例えば、桜井市駅のお隣の大和朝倉駅の辺りには、第21代雄略天皇の「泊瀬朝倉宮」がありました。

万葉集の巻頭の歌が詠まれた地として知られています。

雄略天皇の歌です。



籠もよ 美籠もち 堀串もよ

美堀串もち この岳に菜摘ます子

家告らせ 名告らさね

そらみつ倭の国は おしなべて

我こそ居れ しきなべて

我をこそ居れ 我こそば

告らめ家をも名をも

 ― 万葉集 巻1-1 雄略天皇 ―


かごよ、よいかごをもち、堀串(へら)よ、よい堀串をもって、この岳で若菜を摘んでいる乙女よ。

名前をおっしゃい。

この大和の国は、すべて私が所有している。

いちめんに私が治めているのだ。

この私からまず名乗ろう。

家をも名をも。


先生が仰るには、この歌は雄略天皇が詠まれたとみうより、当時人々の間で良く知られていた歌であったと思われるそうです。

家の場所と名前を名乗ることはプロポーズの意味でした。

万葉集の巻頭にこの歌を持って来たのは、「明るく未来のある世の中を高らかに歌い上げている」歌であるから。


確かに、女性を口説くとか、平和でゆとりがないと出来ないことですよねチュー

声に出して読むとリズミカルで万葉集らしい「益荒雄振り」を感じる力強い歌だと思います。


こもよ みこもち ふくしもよ

みぶくしもち このおかに なつますこ

いえのらせ なのらさね

そらみつ やまとのくには おしなべて

われこそをれ しきなべて 

われこそあれ われこそば 

のらめ いへをもなをも


もち麦スープ


他に印象的だったのは、「どんな思いで当時の人がいたかを知ることは、現代の私たちの物の考え方を知ることに通じる」というお話でした。

これが歴史を学ぶ意義であるのだと思います。


楽しいお話に引き込まれてあっという間の2時間でした。


里中満智子先生の作品たちです。





次の作品は大伴家持、大伴旅人を主人公に万葉集の成立について描かれているそうです。

まだまだ時間がかかりそうなので、どうぞ長生きして下さいと仰いました

とても楽しみです口笛


見て下さってありがとうございますラブラブ