その少女の話の中の 捨てられた三毛猫の

子猫というのは さっき自分の家まで

持って帰った クレヨンと名付けた子猫の

ことじゃないかと思って 色々とその子猫の

とくちょうを 聞いてみた。


 そうしたら 完全にクレヨンと名付けた子猫

のことだと思って 僕は正直に自分の家に

段ボール箱ごと 持って帰ったことを

その少女に伝えた。


 そのことを聞いた少女は 嬉しそうに

こう言うのであった。


「わたしの猫を保護してくれたのですね

 ありがとうー。

 もちろんすぐに 返してくれるのですね?

 わたしの大切な猫なんだ」


と そう言われたので 本当は返したくない

名前まで付けたのにと 心の中ではそう思って

答えに少しの間 困ってしまった自分がいた。