タンパクを凝固と沈澱させたものは、元の液体に戻れるの?
凝固・沈澱は、タンパクは、変性高次構造がなくなるので、戻せないと思います。
卵白を水で希釈すると白く濁り、塩を加えると無色になるのは何故?
卵白にはグロブリンというたんぱく質の一種が含まれており、グロブリンは水に不溶で塩類溶液には可溶の性質を持っています。 水を加えたときは溶けこむことができず沈殿するので白濁し、塩を加えると溶解するので白濁が消えます。 ちなみにイクラの中身も水に入れると白濁しますがこれは卵黄グロブリンが沈殿するためです。同じく塩を入れると溶解し白濁が消えます。
卵白が硫酸アンモニウムによって沈澱する理由とアルコールでどうなるか?
卵白が硫酸アンモニウム(硫安)で沈殿するのは、蛋白質が硫安のために「塩析」されるからです。
この卵白アルブミンは、分子内の弱い水素結合によって緩やかに折りたたまれた構造をしているため、しなやかで流動性があり、そのため卵白は“トロッ”としています。ここに酸やアルコールを加えたり加熱したりすると、分子内の水素結合が切断されて折りたたみが崩れ、複雑にからまりあって白く固まってしまいます。こうなると元の状態には戻りません。これをタンパク質の「変性」といいます。
卵白溶液を加熱したり塩酸を加えてまた加熱するとどの様な変化になる?
まず、変性します。タンパク質が。変性により水溶性の物質じゃなくなっちゃいます!沈殿して、白く濁る。これをまた温めると、お互いが凝集します。
【アミノ酸/タンパク質】検出反応を総まとめ(ビウレット/キサントプロテイン/ニンヒドリン/硫黄)
ニンヒドリン反応
- α-アミノ酸やタンパク質にニンヒドリン試薬を加えて加熱すると赤紫〜青紫色になる。この反応をニンヒドリン反応という。

- ニンヒドリンはアミノ酸のアミノ基(-NH2)と反応し、複雑な紫色の化合物が生じる。
- この反応は指紋の検出などに用いられている。
タンパク質にはリシンが入ってます。側鎖はアミノ基です。また、1個だけですがN末端もアミノ基です。アミノ基が反応します。
ビウレット反応
- ペプチド結合を2つ以上もつペプチドに水酸化ナトリウム水溶液、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を順に加えると赤紫色になる。この反応をビウレット反応という。

- 赤紫色はペプチドがCu2+と配位結合して形成された錯イオンによるものである。アルカリで蛋白とCu2+
- が反応。赤紫色の錯体【ビウレット―銅錯体】をつくる。ペプチド結合の数が大量だと強く色が出る。
キサントプロテイン反応
- チロシンやフェニルアラニンなどの芳香環(ベンゼン環など)をもつアミノ酸(タンパク質)に濃硝酸を加えると黄色になり、そこにアンモニア水を加えると橙色になる。この反応をキサントプロテイン反応という。

- 黄色になるのは芳香環がニトロ化されるため、橙色になるのは塩基により側鎖の電離状態が変化するためである。
