始めに

 

 CB稼働現在もそうだが、SP皆伝の後半2曲といえばやっぱり卑弥呼と冥なのである。この2曲は、重発狂で地力が必要なのは当然として、やはり低速部分もまた厄介であるとして良い楽曲だろう。
 この記事はSP皆伝を取るに当たって低速を対策する為に考えたことを書くものである。先に結論を言うと低速部分で(ギアチェン無しで)サドプラを使った時の目線の位置に固定&横認識出来るように練習しようというだけである。

 

 


何故低速が押せないのか

 

 IIDXの多くの場合、低速地帯で降ってきている譜面は緑数字や白数字の値が適切であれば押すのにそう苦労はしないはずの譜面である。(冥は難しいけど)

 それは恐らく、当たり前の話だが、低速地帯では普段見ない類の譜面ゆえに普段練習している認識及び打鍵が適用できないからだと考える。練習していないことは急に出来ないのである。以下では、低速地帯も普段の認識及び打鍵と同じようにプレイできるようにする事を目標とする。その為に、まずはむしろ普段のプレイの時に、譜面をどう認識して打鍵しているかについてと、自分が良く使いかつ低速の時も使っている「横認識」という認識法について整理してみることにする。

 


通常プレイのときどう譜面を認識しているか


 降ってくるタイプの音ゲーでは別にこちらが何をしていても、「こう押せ」という指示は変わらず降ってくる。上手い人の前にも弐寺をしたことが無い人の前にも選曲さえすれば変わらず穴冥は降ってくるのである。
 ではこちらに出来る事とは何か、というと譜面の認識の仕方、意識の重みのかけ方ぐらいであるし、むしろIIDXはその認識こそを練習する(そして、時には様々な認識法を使い分ける)ゲームであると私は考える。
 次に、譜面を物理的にどう押しているかを確認したい。というのも、恐らく大多数のプレイヤーは降ってきた譜面をこう押そう・・・と思って押しているのではないと経験的に思う。

 例えば、こう押そう・・・と意識的に押す方式の場合、BPM200のトリルを何もない机の上でしてみろと言わるとしんどいと思う。音楽ゲーム楽曲のような速いBPMで指を動かすためには、反射(目の前にボールが飛んできたのでよけるというような…)の力無しには出来ないと考えている。

 

 (余談①)癖という現象は反射でなく記憶からこう押すという意識が勝ってしまい(反射でないので)物理的な速度が及ばない状態だと自分は考えている。

 (余談②)改めて縦連とかトリルとかデニムとかを反射でなく意識的に押そうとする場合、もともとその動きが体にしみついており実行するだけで良い場合を除いてあまり上手くは行かないと経験的に感じる。

 

 以上の事をまとめてどう自分は通常プレイをしているかを書いてみると、譜面を頑張って認識することによって、反射により指が動かされ、ノーツを叩くことが物理的に実現できるのではないかと考える。

 

 

 

横認識とは何か

 

 横認識という言葉は曖昧で意味が定まっていないので自分が思う横認識を書く。まとめて言うとごちゃごちゃした譜面からどう押すかを読み取る認識の方法である。細かく言うとごちゃごちゃした譜面(例として、以下の図はAA(A)の最初)をどう押すかを見る為に、今この瞬間どの同時押しを押せば良いのか、普段譜面を押す時に目線を置いている位置に目線を固定し、集中して、なおかつその次どう押すかという同時押しを周辺視野で見て、その他の部分の譜面は余計なので極力相手にしないという認識の方法である。

 

 

 (余談)発狂譜面の中の五個同時押しや六個同時押しが押せないからと言ってその同時押しのある八分同時押しの練習をしても効果は薄い。これは昔BMSで五個同時押しや六個同時押しの八分同時押しの譜面を作って練習したが余り意味が無かった経験から知ったことである。何故かを説明してみると、発狂の流れの中での五個同時押しや六個同時押し、つまり五個同時押しや六個同時押しの次に周辺視野で別の同時押しも認識しながらという認識の練習をしないと発狂の中での五個同時押しや六個同時押しが押せることにはならないのである。高密度譜面は高密度譜面にアタックすることでしか練習できないということでもある。

 

 

低速をどう押すか

 

 以上の事を踏まえて、低速をどう押すかを考える。普段のプレイで「指が反応する丁度いい位置」の目線の位置が存在するのだから、低速部分でも指が反応する丁度良い目線の位置があるはずである。まずはそれを探してから、上に書いた横認識をする。ここではある同時押しと周辺視野で見るその次の同時押し以外は、低速地帯は元々譜面が詰まってるのも有って、混乱するだけになるので極力見ても相手にしないという意志が大切である。因みに、縦連打やトリルという認識は(低速はBPMが遅いので)誤魔化すように押してみると上手くいかないことが多いのでリズムを完全に把握している場合以外は極力しない方が良いと思う。

 このような認識で押すと出来る…はずと思うが、当然急には出来ないので練習が必要である。次は自分がどう練習したかについて書く。

 

 

自分はどう練習したか

 

 まず、目線の移動や目線の位置をどこにすれば指が反応してくれるかは曲によって確認しておく必要があるので、その曲自体で練習することは必ず必要だと考え、冥も卑弥呼も(この記事の趣旨とは異なるが灼熱も)時々癖がつくので乱で触ってBPを減らすなどはした。
 次に、詰まった譜面での横認識を練習する為に、特に曲自体の速度は変えなかったのだが、ノースピは遅すぎてまた違うゲームなので、普段のハイスピードの五割~七割ぐらいでイージーやハードが出来るなあと思う乱打譜面(地力譜面)を定期的に練習した。具体的に皆伝の前に例えば自分はBMSで、★1のDream rocketや★1のゲルニカの壁、★8の少女の檻などを少しハイスピードを遅くして練習していた。

 この練習で重要なのは、適切な位置に目線の位置を固定し横認識をすれば指が反応して動くという感覚を掴んでかつ実際に押せているという実績を詰むことであって、ただこなせばいいという訳では無い。また、この練習法は横認識の徹底になるのでウォーミングアップにも良いと思うので今でも時々やっている。

 

 以上の練習の結果としては、自分の皆伝受験時には卑弥呼の最後の低速はギアチェン無しで補正ゲージ維持ぐらい、冥中盤のBPM100~120地帯ぐらいまでは回復できるようになった。

 個人的な皆伝の目安としてはBMSで★1のhappy centuryがハイスピードやサドプラの変更なしでハード出来るようになると十分なぐらいと考えている。

 

 

最後に

 

 あくまでも自分の考えたことや練習法なので、ギアチェンやサドプラは使わなかったが、各人それぞれ対策に向き不向きがあると思うのでこれは一例と参考にして頂ければ幸いである。

 

 

この記事の譜面画像はtextage様(http://textage.cc)より引用させて頂いております。