2020年 6月
それまで通院していた産婦人科は、分娩はやっていなかったので別の産婦人科に行くことにしました。
妊婦検診が終わり、無事に赤ちゃんの心拍も確認でき、母子手帳をもらいに行くように言われました。
「やっと母子手帳もらえる」とドキドキとワクワクで市役所へ行きました。
市役所では、「子供支援課に行ってくだい」と言われて行きました。
女性の職員が目の前に座り手続きを始めました。
その女性職員から「今の生活状況やパパやママのこと教えてください」と言われ、彼との関係を話出すと…
その女性職員はメモをとりつつ、頭を抱え…
えっどういうこと
と質問してきました。
私にとっては、予想通りの反応だったのですが…。
またか…
という気持と同時に心の中では
グサッ…
という音とともに心が傷付きました。
その痛みに耐えながらも彼との関係を事細かに説明しました。
女性職員は…
産むと決めたのなら頑張るしかないよ
母ちゃんやでね
こういう状態なら一応、母子家庭のしおりも渡しておくね。
結婚する事になればいいんやけど、一応持って帰って見てみて。
そう言って書類を渡してきました。
産むと決めたのなら
産む決断をしたらいかんかったの
女性職員に悪気などないのはわかってはいました。
しかし、妊娠や出産を決めたことに関しては祝福してくれない子達もいたので、なんとなく…
産まなきゃいいのに…
とんでもない母親
と思われているんだろうなと思っていました。
あんなに我が子が出来た証の母子手帳をもらいに行く事が嬉しくて…。
またひとつお母さんになった感じがするから嬉しいと思って胸を弾ませていたのですが…。
まさか、彼との関係を事細かく聞かれ、説明する事になるとは思わず説明する度に私の心の傷は深くなるばかりでした。
女性職員に彼とのことを話している内に心が沈み、紙に書いた関係図を見ると現実が目の前に突きつけられました。
これからどうやってこの子を守る
守れるんか
という無言の重圧を感じていました。
母子家庭のしおりは見る気にならず、傷付いた心のまま何も考えず無になろうとして帰路に着きました。
帰宅後に母子手帳を開いて見ると父と母の名前を書くとこがありました。
それを見た瞬間…
彼は名前を書いてくれるかな
まだ書くとこいっぱいあるけど、これから2人で赤ちゃんにメッセージ書けるかな
という不安がありました。
なんでこんなに当たり前に母子手帳もらったら嬉しいと思うはずなのに、どうしてこんなに不安ばかりが押し寄せてくるんやろ…
と母子手帳を眺めていました。
今日ちょうど彼が来るから書いてもらおうと思い、とりあえず私が書く箇所は書いておきました。