しとしと、と、
雨の降っている音が聞こえる気がする。
今夜は晴れているのに。

ふっと思った。
誰かに会っている私と、
ひとりでいる私。
流れ行く日々の時間を分類するなら、
こんな風に大別できる。

ということはつまり、
世界の半分は孤独なのだ。

だから誰かと繋がれないことを、
嘆いたり悲しんだり焦ったりすることはもうやめよう。
孤独に、まどろんでみよう。

孤独の中ではどこまでも自由で、
記憶や知識の中の誰にだって会いに行ける。

現実とは、多数の人間の共通認識に過ぎない。だからもしかしたら孤独にまどろむことで、世界を変えることすらできるのかもしれない。

でも変えようなんて思わなくていい。
そもそも、何億稼ごうが、結婚しようが、妊娠出産しようが、
大きな会社で働こうが、有名人になろうが、どこまで行っても――
ただそれだけでしかない。
そんなつまらないことでしかない。

そんなことより。
美しい花の花弁を撫でるように、
ただそっと見えないなにかを慈しむ方が楽しい。

そこには無限があるから。

降っていない雨の音に導かれて気付く

自分の手のひら
シーツの手触り
時計の音
シーンという音
邪魔な髪の毛
ちょっとした空腹

彼らはどこまでもそばにいてくれる。

ああ
どんな妄想をしようか。

あなたの孤独は世界の半分だ。