本を読み終わったとき、
もしくは映画を見終わったとき
しばらくその世界観にどっぷり浸ってしまって
ボーっとしてしまうこと、ありませんか?
私はあります。
たった今Elizabeth Kostovaの2作目、The Swan Thievesを読み終わりました。
一作目のThe Historianもそうだったんですが
彼女の作品は本当にしっかりとした世界観をベースに書かれていて
リサーチすごいしてるんだろうなぁ~と尊敬してしまうんですが。
いや、あたしも好きなんですけどね、リサーチ。
大学の時のリサーチペーパーとか
周りが『うげぇ~』っとなっている中で
『何について調べようかしら♪』とわくわくしてる変な子でしたから(苦笑)
さて、The Swan Thievesですが。
主な舞台は現代のヴァージニア州、ワシントンDC。
ナショナルギャラリーでLedaという名画を傷つけようとしたことで
逮捕された画家、ロバート・オリバーが、
なぜそんなことをしたのか、
彼が描き続ける黒髪の美女はいったい何者なのか、
彼の担当医となった精神科医のアンドリュー・マーロウが探りにいく、というの主なあらすじです。
今回も主人公は各地をめぐります!
主にアメリカの東海外がメインなのですが、
メキシコのアカプルコ、そしてパリ周辺などなど。
旅情がかきたてられますね~(笑)
この作品も、前作と同じように
色々な人間の独白(Narrative)と手紙が重要な役目を果たしています。
マーロウの独白が主にストーリーを進めているのですが
現代からはロバートの前妻、ケイト、
ロバートがケイトと別れた後に関係を持っていた画家、メアリー、
そして手紙の書き手である19世紀のフランスに生きた画家ベアトリスと
彼女の夫の伯父であるオリヴィエのやりとり。
これらの登場人物の体験・想いが絡まりあってストーリーに深みを与えています。
この作品には歳の差恋愛がたくさん出てきます。
しかも全て15歳以上差!(多分…年齢がしっかりと表記されてるわけではないので)
たった今歳の差恋愛を(たったの4つだけど)してる身としては
興味深いというか、身をつまされる思いというか(苦笑)
一度好きになったら
愛してしまったら
歳の差なんか関係ないんですよね、ホント。
自分が年下のときはそんなこと気にも留めなかったんですが。
特に女性としては実際自分のほうが上となると、どうしたものやら。
もっと若くてかわいい込みつけちゃうんじゃないかしら
森高千里も
『私がおばさんになっても本当に変わらない?
とても心配だわあなたは若い子が好きだから♪』
って歌ってたし!(歳バレるっちゅうの:笑)
閑話休題。
同じアーティストとして
ロバートの黒髪の美女に対する執着、
『描く』ということに対する執念には共感できる気がします。
一番自分で『よくやった!』と思える舞台は、
練習して、練習して
いざ舞台に立った時は本当に『無』になれた時。
パートナーと見えない糸でつながるんですよ。
う~ん、糸、というより、
無意識に相手の呼吸を読んでる、というか。
そして終わった後の、あの高揚感!
ああ、やっぱり舞台はやめられない(笑)
その舞台に立っているときの集中力、
ものを『創っている』時の集中力、というのは
どの形態のアートにおいても共通して言える事だと思います。
Elizabeth Kostova自身がインタビューの中で語っていたのですが
The Historianを書いている時、彼女は大学院に通っていて
クラスや仕事の合間の15分、1時間という時間を見つけては
書き溜めていったそうです。
それもこれも、彼女はリサーチやらでストーリーを完成させて、
あとはそれを書き出していくだけ、
という所までその物語の世界観を確立させていったからなんですね、きっと。
テクニックとか、言葉遣いとか、筆遣いとか、
そうい事にも気は使うけど、
一番大切なのは『無』になれる瞬間。
後はとり憑かれたように
物語に、
音楽に、
色に、
そして情熱に
自分を任せる。
そこにアートが生まれるのかもしれません。
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