NHKドラマで始まった高田郁さんの「あきない世傳 金と銀」。
その特別巻の上、「契り橋」を読みました。
「あきない世傳 金と銀」を初めて読んだのが2016年9月。
「源流編」と「早瀬篇」でした。
その後、ほぼ半年毎に出るのを読んで、最終13巻を読んだのが昨年8月。
6年かけて読んだというか、6年間楽しませてもらいました。
この夏過ぎに出た、特別編「契り橋」。
やっぱり面白い。
ネタバレは書きませんが、金と銀の意味が書いてあります。
前にも書きましたが、季節や街並みの描写がいつも素晴らしい。
そして、自分が知らないことをたくさん教えてくれます。
歴史的なものというか、日本特有のものをこのシリーズは教えてくれます。
前に読んだ巻での話ですが、
撞木、太物と呉服の違い、江戸小紋染の型紙とか、勉強になりました。
シュモクザメは知っていましたが、撞木が呉服屋で着物を
掛けているのが撞木とは恥ずかしながら知りませんでした。
また、呉服屋では絹織物に限らず着物がすべて売っているものかと思っていた
のですが、呉服屋では絹織物、木綿は太物屋とは知りませんでした。
少し前に大宮駅の東口を歩いていたら田中屋という店がありました。
その時は休みのようでした。
暖簾を拡大すると、
仕事でもよく通っていたところなので、呉服屋があるというのは知っていたの
ですが、その店には、「呉服」と一緒に「太物」という看板も出ていました。
この店は、呉服と太物の両方扱っているということですね。
いやいや、自分が知らないことは多い・・。
作家も勉強をしないと本は書けない、ということかもしれません。
江戸小紋染は伊勢の型紙を使うとか、本を読んだ後調べて、フムフムなのです。
東京には江戸小紋染を売っている店もあります。
江戸小紋染を買ってみたくもなりました。
今回の特別編でも、紋羽織、小米花、手巾、月白などの言葉、
改めて勉強させていただきました。
自分が日本人であることを自覚させられるような本です。