宮本輝さんの長編小説「流転の海」シリーズ。

 

宮本さんの本はいろいろ読んできましたが、「流転の海」は

1冊のページ数も多いうえに、何冊もある長編小説なので

読むのをちょっとためらっていました。

 

知人に聞くと、これは宮本さんの本の中でも一番面白い本なので、

是非読んだ方がいい、とのお話でした。

 

長編小説というと、若かりし頃読んだ、山岡荘八さんが書いた

「徳川家康」全26巻が一番長い小説でした。

これは電車通勤の中で結構読めました。

 

次には、最近読んでた、高田郁さんの「あきない世傳 金と銀」。

13巻ありますが、これは半年に一回のペースで出されたのを

読んできましたのでそう長いという感じはしませんでした。

 

「流転の海」シリーズは全9部で完結とのことなので

買ってきて読み始めて、現在は5部「花の回廊」の途中。

 

大河ドラマのように、宮本輝さんの父をモチーフに語られていく。

戦後の大阪から始まり、愛媛に戻った時の話、大阪に戻って事業再開、

富山に一時行ったこと、また大阪に戻り事業に失敗して再起をかける。

 

そういえば、これまで読んだ宮本さんの小説は「流転の海」に

出てくる場面の一部をベースにしたものでした。

 

一番記憶に残っている「泥の河」や「蛍川」をはじめ、「真夏の犬」

「青が散る」「朝の歓び」「三十光年の星たち」「道頓堀川」など

どれも面白く読みました。

「泥の河」のモノクロ映画は、アマゾンプライムで見てしまいました。

 

「いのちの姿」では、神戸のトンネル長屋の話が出てきますが、

流転の海では蘭月ビルという名前の長屋が出てきます。

その描写やストーリーは面白い。

3年間くらい大阪に住んだこともあり、大川や土佐堀川のあたりに職場が

あったので懐かしい。数年前には、中之島のはじっこの方にも行きました。

安治川のあたりまで行ったということですが、昭和20~30年代の名残りは

もちろんありませんでした。

この本とは関係ありませんが、道頓堀界隈や通天閣あたりにもまた行きたい。

 

5部も終わりに近いので、残りの6部~9部を買ってこなくちゃ。